薬物依存から立ち直ろうとする青年、社会復帰のために街に出て、ささやかな幸せとともに生活を送っている昔の友人たちに会ったりするうちに強烈な疎外感に襲われる。
その姿が痛いほど伝わる演出。普通に見えても、どこかで「自分はそうなれなかった」と思い、「こっちだってそんなでもない」と言われても「自分よりはマシだろ」と思ったり。
些細な人の会話にモヤモヤする主人公の姿が生々しい。
なんとかうまくやってくれと祈るような気持ちで見ちゃいましたわ…
ショッキングなオープニングとあの終わり方。
静かなドラマだけど印象に残りまくる映画だった。
「7月22日」であの恐ろしいテロリストを演じたアンデルシュ・ダニエルセン・リーが繊細な演技でちょっと触れたら壊れそうなメンタルの持ち主を演じていた。
ルイ・マルの「鬼火」と似ているなと思ったら元ネタが同じだった。