ペルシャ猫

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団のペルシャ猫のネタバレレビュー・内容・結末

4.2

このレビューはネタバレを含みます

何故かYouTubeに度々おすすめされたので、ネタバレしない程度にぼちぼち素人が編集した動画を鑑賞し、いざ映画へ。

何だこれは、、、!!!笑
正直、全く予想だにしてなかったノリ笑
個人的にこういうノリとても好き!
何回も笑わせてもらった。
恋愛ベースではあるものの、繊細さの欠片もなく、心の機微などには全く焦点を当てない、Ramona をめぐる唐突でアツいScottとRamonaの元彼達との熾烈なバトルが繰り広げられる。
主要キャラは大体戦闘ができる、負けたらコインになるっていう前提は割と好きだったし、女も男も派手に動き回ってアクションシーンはなかなかレベルが高かった。原作がコミックであることも影響して、カートゥーンベースに物理の法則を無視しまくった演出もとても良かった。

ヴィーガンだと何故か特殊な能力が手に入ってめちゃめちゃ強くなるっていう意味分かんない設定が最高。加えてヴィーガンスクールとか、ヴィーガンポリスとか、ふざけた要素をとことん弄り回した遊び心も良かった。あと、自分から勝負を申し込んでおきながら(物理的にも)自爆したスケボー男には結構笑った。

主人公がバンドに属してることから、演奏シーンが何度も出てくるが、地味に曲のクオリティが高く、Scottを振ったEnvyのバンドソングblack sheep は時々聴くまでに好きになった。

Ramonaは綺麗な人だった。スチームパンク的なガジェットである頭のゴーグルとか、美人で集団に迎合しない一匹狼なところとか、厨二心をくすぐる典型的な男の憧れる女性像みたいなものを感じた。
結局はScott もRamonaも自己中心的な人物たちで、元カノ/カレの扱いが雑な所謂jerkであるので、見た目こそRamonaの方が輝いていたが、人間性としてはお似合いだと思った。

東洋人のKnivesは映画ではScott よりも年下の設定だったのに、実年齢は3つも上だと聞いて、やっぱり東洋人は幼く見えるんだなぁって思った。それとも幼くみえるような演出のおかげなのか。

最後は個人的にちょっと失速気味に感じたけど、それに負けないぐらい細かい設定だとか、脇役なのに一人一人のキャラの個性がとても強くて好きだった。Wallace が一番好き。

個人的には一度観たら満足するタイプの作品ではあったけど、これからもずっと好きであり続ける作品だと思う。