よーだ育休準備中

アメイジング・スパイダーマン2のよーだ育休準備中のレビュー・感想・評価

3.5
スパイダーマンとして自警活動を続ける高校生Peter Parker(Andrew Garfield)は、恋人Gwen(Emma Stone)の亡くなった父親の影を振り払えず葛藤していた。そんな中、オズコープ社で配電設備の補修にあたっていた技師が事故に遭い、新たなスーパーヴィランが誕生する。

Grim Come out to
Grinning Socialize~♩.•
Ghosts † ‎〜𐭜 ᜊ°ཫ° )ᜊ
† ┏┛R.I.P┗┓ †

(^ΦωΦ^ o[ テイタートッツを食べてみ隊 ]o

ーWith great review comes
great friends on Filmarks.🕸🕸


◆ Because even if you fall short,
what better way is there to live?

Marc Webb × Andrew Garfieldによるリブート版の第二弾。Sam Raimi版『スパイダーマン』トリロジーのような重厚な人間ドラマは描かれておらず、悪徳企業オズコープを中心とした表沙汰にできない問題が幾重にも張り巡らされたサスペンス色の強い作品です。

遺伝子組換された蜘蛛に噛まれた青年が特殊能力を開花させてスーパーヒーローになるという骨子は前シリーズと共通していましたが、今シリーズでは《疾走した父親の研究》が絡んでいることが示唆されていました。

続編である今作では、ついに《父親の研究内容》と《両親が失踪した理由》が明かされます。この点について、前作の前フリを含めてそこそこ尺を取ってきたものの、続編+スピンオフの構想が打ち切られた事で無用の長物になってしまった感が否めません。遺伝子組換された蜘蛛に噛まれてもスパイダーマンになれるのはPeterだけだという裏付けがなされたことは面白いかもしれませんが、あまりにも冗長。


◆ You lied to me!!

今作に登場したヴィランは電気を操る発電人間エレクトロ。オズコープ社に勤める優秀な電気技師Max(Jamie Foxx)が、遺伝子操作されたデンキウナギ(と言うよりもむしろデンキウツボ)の群れに噛まれ、多量の電撃を浴びた事で誕生したスーパーヴィラン。

周囲から蔑ろにされてきたMaxは、異常なほどに承認欲求が強い中年男性。少し言葉を掛けられただけでストーカー気質な一面があらわれるくらいに思い込みの激しいタイプでした。残業中に起きた不慮の事故でヴィランとして生まれ変わった彼。奇しくもこの日は彼の誕生日。恐ろしい外見が故にタイムズスクエアのど真ん中で周囲の視線を集めると〝みんなが俺を見ているー!〟と興奮しちゃうような変態さん。繊細で思い込みの激しい性格が災いして、大好きだったスパイディが憎悪の対象になってしまう。とても面倒くさいタイプの奴でした。

彼の性格は大いに難ありでしたが、応用を効かせた電気関連の特殊能力は大変に見応えがあります。迫力のある映像はリブート版の良い点の一つですが、そこに電撃を駆使した新たなカラーが付加されていました。戦闘シーンで流れる音楽もカッコ良い。


前作のヴィランであるリザードもリブート版で初登場したキャラクター(Connors自体は大学の教授として登場済)でした。前シリーズでは描かれていなかった原作のヴィランたちを、キモキモなヴィジュアルでラインナップに加えてくれたことはリブート版の嬉しいポイントでした。


◆ You're a fraud, Spider-Man!!

Sam Raimi版ではメインキャラとして扱われていたPeterの友人Harry Osbornがリブート版でも今作から登場。Dane DeHaanが演じる彼は前シリーズとは全く異なる設定になっています。父子の関係は険悪であり(父親がクズ)、Osborn家に代々伝わる遺伝性疾患に身も心も侵されてしまっていました。

父子の関係が劣悪であるため、Harryがゴブリンへと変貌した経緯にはドラマ性がありません。強いて言うなら、エレクトロ同様にスパイダーマンに対する逆恨み。メンヘラが多い世界線なのかな。勝手に闇落ちして暴走するだけの残念なキャラになってしまっていました。

終盤では作品全体に影響するような大きな事をやってのけるのですが、シリーズが打ち切られてしまったため最早蛇足に。


Peterの父親の秘密が明かされた代わりでしょうか。Harryを中心に据えて新しい陰謀が動き始めようとしています。常に何かしらサスペンス要素を走らせようという魂胆なのかもしれませんが、結局解決を見ない前フリは大失策という他ないでしょう。


◆ We have to be grater than what we suffer.

全く効果的では無いサスペンス要素は非常に残念なのですが、ロマンス要素は前作に引き続きリブート版に軍配。Emma Stone演じるヒロインのGwenが今作でもスマートで素敵なキャラクターとして描かれています。

素直になれない二人の距離感にもどかしさは感じませんが、紆余曲折を経てヴィランと共闘する展開はシビれます。彼女の勇敢さは父親譲りなのでしょうか。知的でもある彼女は電気を操るヴィランに苦戦するPeterへ理系の観点からクリティカルなアドバイスを与えます。

危険だからと半ば騙し討ちのように彼女とパトカーをウェブでくっつけて去っていくスパイダーマンに対して、思わず〝Peter!!〟と叫んでから慌てて口を抑えるシーンはリブート版一のベストカット。

PeterのクオリティがTobey MaguireよりもAndrew Garfieldの方が高かったことは言うまでもありませんが、スパイダーマンとして活躍する彼を支えながら、自らの夢にも向かって邁進する彼女は出来すぎなくらいに素晴らしい。知的でキュートな素晴らしいヒロインでした。


前作に引き続き、今作でもPeterはメンタルがやられたときに大切な人が遺した生前の肉声を聞いて元気を取り戻します。お決まりの演出になっている感がありますが、続編があったとしたら、次はだれが亡くなる予定だったのか...。

前シリーズの二作目でもスパイダーマンが引退を決意して、そこから立ち直るシーンは印象的でした。今作ではそれをラストに持ってきているのがとても良かった。打ち切られてしまった続編とスピンオフが悔やまれます。


ーYou're the bravest kid I have ever seen.

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Dear.クラリスちゃん

アメスパもお疲れ様(⌯'ᵕ'⌯)´-
消化不良な感じがしちゃったのが残念…
ここからどうなるのか観たかったな(´・ω・`)
次回はいよいよMCUに組み込まれたトムホ版だね!
MCUほとんど観てないから、置いてけぼりにならないといいなぁ笑