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NERVE ナーヴ 世界で一番危険なゲームのgのレビュー・感想・評価

3.2
”あなたは視聴者?”

”それとも挑戦者?”


主人公のヴィーは”ナーヴ”という名のオンラインゲームに参加する。それは視聴者が出した指令をクリアするごとに賞金がもらえるゲームだった。ヴィーは同じくナーヴに参加していたイアンという男とコンビになり、次々に指令に挑戦していく、、

ヴィーは大学進学のことを母親に切り出せずにいる。
ヴィーは好きな男の子にひどい振られ方をしてしまう。
”こんな自分を変えれるかも...”
”やめたくなったらすぐにやめよう”
そう思って突発的にゲームを始めてしまう、そんな十代の脆さが良く伝わる。

また、SNSの楽しさ、便利さの隙を突いたネットの恐ろしさがよく描かれていた。ナーヴの様なゲームは無かったとしても、ネットの世界がいかに危険なもので氾濫しているのか、またそんなネットの闇に落ちてしまうのがいかに簡単なのか、それがよく伝わってきた。教訓映画。

更に、映像と音楽も凄く良かった!
スマホやPCの画面と融合させ、まるで観ている私たちも登場人物と一緒にゲームに参加しているように錯覚するほど。所々POV形式になっていたり、パソコンの画面から覗いているように撮られたり、工夫が沢山見えた。エンドロールも中々洒落ていた。また、常に映像の色合いも良かった。この映画の中の時間はほとんどが夜で、そんな
暗闇に光るネオンサインだったり、煌びやかな主人公の衣装だったりが印象的。ポップで色鮮やかな映像だった!

でもストーリーはイマイチ乗り切れない。
前半は予告編通り。後半は御都合主義。
これに尽きるという印象。
前半。予告編通りなのにテンポも悪い。予告編を観たらわかると思うんですが、主人公がやっていくゲームの内容はほぼバラしちゃっているので、「あーハイハイ予告編で観ましたよ」な内容ばっかり。まだ予告編が未見で、これからこの映画を観ようと思っている方は是非何もみないで本編にいった方が何倍も楽しいと思います。

後半は個人的にはめっちゃ御都合主義に見えました。書くとネタバレになりそうなので詳しくは書けないけど、
「そんなのありえるかい!!!」
って、自分はそう思いました。
盛り上がるべきラストもシレッと終わっちゃって、終わったら万事オッケーアハハハみたいなノリにもついていけない。

キャラクターも、
主人公やその親友、一緒にゲームをやっていたイアン、とか結構出てくるけどあんまり魅力的じゃなかった。
友達関係の脆さとか、「知らない人について行くのはやめましょう」(めっちゃテキトー)みたいな注意勧告みたいなのは伝わってくる。でもストーリーをまとめる為に、無理矢理キャラクターの関係を良いものにしたり悪いものにしたりしているように見えて、そこも好きじゃなかった。(後半から一番最後にかけて)

ただそれが
「ほら、君たちの友達関係なんて結局はこんなもんでしょ、ネットに左右されちゃうような」
っていう意味合いが込められているのは物凄く皮肉的で好きなんですけどね、、

SNSを使う全ての人々への皮肉のこもったメッセージ性は全然嫌いじゃないです!!


”あなたは視聴者?挑戦者?”

”それとも共犯者?”
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