タキ

アナと雪の女王のタキのレビュー・感想・評価

アナと雪の女王(2013年製作の映画)
5.0
見た気になってたけれど実は見てなかったのをいつだったかアナ雪2を映画館に見に行って気づいた。我ながらビックリした。本当に見た気になってた。どうやらテレビや雑誌なんかでなんとなく察せられる内容や当時頻繁にあちこちで流れていた「ありのままで」を聞きすぎたせいだと思う。そういえば2のレビューも書いていなかった。1を見てからと思ったような気がする。
それはさておき。
「真実の愛」とはなんなのか。これまでのディズニープリンセスであれば愛する王子様のキスで目を覚ましめでたしめでたしといったところだろうが、アナ雪では異性愛に限定せず自分よりも誰かを大切に思う心というレンジの広い愛を提示し現代の「雪の女王」として見事に蘇らせた。
それにしてもパッケージがよさげな隣国の王子が実はヴィランズだったというのはなかなかのショーゲキではないか。エルサは魔法使いであることをみなに知られてしまいすでに城を出奔してしまっているし、王位継承権2位のアナは手の内だし、もはや邪魔者がいないというのに、見ている側が1番ダメージくらうであろう弱りに弱り切っているアナを精神的にも肉体的にも殺そうとするシーンで一気に豹変させるやり口がエグすぎる(褒めてる)
娘の力を押し込め人々の目から隠す父親は死に、権力に執着する王子にはグーパンチを食らわす。これからのディズニープリンセスは有害な男性性から脱却し自由に羽ばたいてゆくのだ。
日本語キャストもハマっているし、原語のニュアンスを損なわず画面の口の動きと合っている歌の翻訳がさらに素晴らしい。
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