わたふぁ

ウルフ・オブ・ウォールストリートのわたふぁのレビュー・感想・評価

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インスタの短い動画で、マシュー・マコノヒーの「ンー、フン(ドン、ドン) ン、フンフン(ドン、ドン)...」っていう低音の謎ソングを聴いて頭から離れなくなってしまったので久々に。

公開当時に見た5年前に比べて、三十路の声を聞いて「お金」というものの大事さを痛感している今、大金を稼ぐ側の気持ちも、大金を払う側の気持ちも両方理解できるので、数段エキサイティングな映画になっていた。
「俺を拝金主義者と呼ぶやつはマクドナルドででも働いてろっ!」というセリフが胸に刺さる。お金を稼ぐって本当大変だから、普通に稼げる人を尊敬する。

それにしても、主人公ジョーダンが初めて自分のチカラでお金を稼いで買ったジャガーの黄色のコンバーチブルが綺麗だったな。卵の黄身をつるんと滑らせたような美しいフォルムに思わず見惚れる。

株式仲買人として26歳で証券会社を設立し、年収4900万ドルを叩き出した男ジョーダン・ベルフォートのダイナミックな成功と破滅を描いた今作。
専門用語も出てくる業界モノであり、その職業を知らない人にわかりやすく説明し、魅力を伝えて、さらに「お金」に纏わる人生観も考えさせるわけだから、180分のボリューミーな尺は丁度いいなと思う。180分にあらゆる天国と地獄を詰め込んでくれてお腹一杯。

自らプロデューサーも務めている主演のレオ様の渾身のスピーチは圧巻。クスリが効き過ぎてナメクジみたいになりながらカウンタックを運転するクライマックスは何度見ても笑える。
心底ふざけた相棒役のジョナ・ヒルも、憎っくきスイスの銀行家役のジャン・デュジョルダンも、若干22歳で肝の座った奥さん役を演じたマーゴット・ロビーも、みんながみんなエネルギッシュ!な映画でした。