あかみあか

バタフライ ルームのあかみあかのレビュー・感想・評価

バタフライ ルーム(2012年製作の映画)
5.0
思いがけずめちゃめちゃ良作。長年封じ込めてたものがひとりの少女への執着から溢れ出て邪魔な人たちをバッシバシ排除。ある種のドキュメントみたいに。きっと連続○○○ってこんな感じなんだろうなーって。



キュルキュルキュルっと早巻き戻しで過去と現在を織り交ぜながら進んでいくけど何がどうなってるの?とこんがらがる事もなく、ひとつひとつに意味があるから片時も目が離せない。88分と最近の映画にしては短いながら狂気がギュッと詰まっていてこの長さがとても効いてる。


パケ写だけ見るとアメリ系のオシャレ映画に思われてしまうかもだけど全然違いますよー!海外版のポスター見ましたけどそっちのデザインもよいし怖い。けど日本版のこのパッケージと内容のギャップがあったから個人的には余計よかったのかも。


オープニングから"殺る"目をしてる。まぢで顔怖い。


母と子、特に娘との関係性や永遠に扱いやすい小さいまま美しいまま変わらないでいてほしい。出てくる母娘の複雑な家庭環境や母親達が口を揃えてゆう身勝手な行動や思い。子供はその多大な被害者だ。男はほぼ出てこない。


少女のアリスは可哀想なフリしてパパ活ならぬババ活的なことをしてお小遣いをおば様達から頂いてたわけです。これがまた腹黒くて可愛くない笑。でもそのアリスの行動にもワケがあるしこの親にこの子ありってなる。


自業自得な結果になるのですがその先にはもっとゾワッとくるラストが……救いはないのか?


そして母親を目の前であんなんされて(ごめんなさいココは新しい扱い過ぎてちょっと笑っちゃった)あんなん見てあんな怖い目にあったジュリーの今後、将来が心配。


このアンを演じた方は60年代はホラー映画の絶叫クイーンと言われてたらしい。昔の写真見たらお色気ムンムンで美しいんです。歳重ねると性格や生き様が人相に現れると思うんですけど、どうしてこんな怖い顔になった?映画用?それとも普段から?


とにかく下手に人を怖がらせるようなホラーより全然怖いし、オバケとかじゃなく結局怖いのは人間だよねってゆうテラー系の映画が好きな方にはかんなりおススメ!
あかみあか

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