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嘆くな!のkyokoのレビュー・感想・評価

嘆くな!(1970年製作の映画)
3.9
どんな映画?って聞かれたら「まんが日本昔ばなし」のエンディング「にんげんっていいな」みたいな映画って答えたい、なんとなく。


19世紀終わりのグルジアの村が舞台。
「私はモスクワを歩く」「秋のマラソン」の都会的な雰囲気から一点、牧歌的な景色の中で人々がドタバタしている。子どもたちがかわいい。動物たちもかわいい。

若き医師ベンジャミンが主役。とにかく仲間と愉快に飲むのが好き。全体の2/3ぐらいは酒飲んで歌ってたんじゃなかろうか。義弟と一緒に妹にドッキリをしかけたり、公爵への報復のためにわざわざ山ごもりしたり(目には目を、尻には尻を)、どうでもいいことに力を注ぐタイプだけど、弱者への救済は怠らない。死にゆく者の願いもきっちり受けとめる。生ける者も死せる者もこの映画の中ではその尊厳が損なわれることはない。私もこういうところで自分の棺を選びたいな。

俺の二世、と言いつつ、妹に育ててもらう気マンマンなのは気になったけど(笑)

始まりと終わりの爺さんwithロバにスパシーバ。
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