OkadaMasakimi

ロボコップのOkadaMasakimiのレビュー・感想・評価

ロボコップ(2014年製作の映画)
3.4
オリジナル版は幼少期に鑑賞。トラウマを植え付けられつつも、テープが擦り切れるまで観た思い出深い作品だった。
今作は良し悪しではなく、ちょっと思い描いていたロボコップと違ったかな。面白かったけど。

やっぱりロボットやサイボーグに対する概念が現代的。オリジナルのファンとしては、ガシャガシャ動いてほしいと思う反面、産業技術も進歩したんだしこれくらいスマートに動いてくれないと、もはや逆に嘘くさいので仕方ないな~と思う。

と公開前は思っていたけど、今作の肝は動き方とかデザインとか表面的なことではなく、フィクションが実現するレベルまで高められた技術の持つ現実味にあると思う。
現代では既にロボットの軍事利用やパワードスーツの実用化が始められている。昔と違い、世の中にそういう基盤がある。
だからこそ、軍需産業とか、政治とか世論とか、倫理感とか、近未来兵士(警官だけど)の実用化において、近い将来「ありそうな」事象がより生々しい感覚で描かれている。それがハイテクを連想させやすくなったことで、フィクションなのに妙なリアリティを感じさせている。

そうした描写のためか、オリジナル版のような娯楽性はあまりなく、小難しい話になってしまったな~という印象。
ただその分、マーフィー本人だけじゃなく、マーフィーを取り巻く環境や心情が丁寧に描かれていた場面も多かったと思う。
路線の違うリメイクとしては成功と言える。これはこれで面白い。
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