OkadaMasakimi

チャッピーのOkadaMasakimiのレビュー・感想・評価

チャッピー(2015年製作の映画)
3.9
ヨハネスブルグ三部作の中では一番直球の内容、とうとう聖書を直喩。
エリジウムよりは第9地区よりな感じ。

人工知能がただ反旗を翻すタイプの映画ではなくて、成長したAIがどのような自由意志を抱くのかを見せている点はよかった。ギャングスタに育てられるいたいけなロボットが、人間的な欲求を抱いていく過程が哀しくもよく書かれていると思う。
展開の運び方もよく、ありがちな御涙頂戴にすることなく最後の最後に大どんでん返しを持ってくるとは恐れ入る。しかもそれ、劇場でえっマジ?って思わず口から出そうな感じだったから尚更そう感じる。

メカニックのデザインは相変わらずよかった、アップルシード的なロボコップ的なテンション。
戦闘は普通に銃器ぶっ放してカットになるような残虐性もあれば、火炎瓶とか殴打とか、文化レベルの低いタイプの攻撃もあってなかなか楽しめる。
この監督のいいところは、一見ストーリー基盤のしっかりした感じの社会派作品と見せかけて、結局はドンパチぶちかますところ。褒め言葉です。その辺のこだわりというか、好みは前述したメカデザインにもよく出ている。
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