OkadaMasakimi

ゴーン・ガールのOkadaMasakimiのレビュー・感想・評価

ゴーン・ガール(2014年製作の映画)
4.1
前評判がよく期待しすぎかな?と思ったがよかった、面白かった。

序盤は抑揚がなく少し退屈に感じたけど、中盤以降の盛り上がりへの布石と思えば納得がいった。夫や鑑賞者が感じていた事件の不気味さ、妻にどこか抱いていた疑惑の真相が一気に流れ込んでくる。真相が判明したあとも、世論や周囲を巧みに操るエイミーより、後手に回るニックの視点で観るような感覚だったのも面白い(男目線だからかもしれないが)

切れ者で冷静、完璧なエイミーが実に人間らしいのもよかった。事件のきっかけもそうだし、過去の男も、隠遁中の事件でもそういった部分が垣間見えたからこそ「怖い女」の表現に深みがあると思う。前半は完璧だった戦略も、後半はかなりグズグズだったのもそう。何をしてでも這い上がってくる闇の深さがある。内臓を掌握されたかのようなラストも素晴らしい。
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