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アデル、ブルーは熱い色のgcpのレビュー・感想・評価

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.0
なんか暑さ以上の、暑さ以外の?エネルギーに打ちのめされたくなり「今だ!」と観た。よかった!納得の3時間。文系女子vs理系男子の1歳年上ぐらいじゃあ話あいませんわって感じから、わたし女の子もアリなのか?事件を経て、エマ曰く「人生に偶然なんてない」邂逅。男女関係なく違う世界を見せてくれる人に憧れるもの。あとは身体の相性か?てのをこれでもか!と濡れ場に割いています。それは情熱飛び越えた愛のぶつかり合いで格闘技のよう(もちろん2人の肉体は美しすぎるくらいだから)余計にアデルのウサギっ歯とエマのすきっ歯がキラキラしてる公園のシーンの方にドキドキしてしまった。歯ってえろいんだな、それはアデルのだらしない口が欲望の象徴だったからかもしれない。盛盛のパスタ、お腹が空いてなくても食べたいアデルとお上品に"新鮮な"牡蠣を食べるエマ。パーティーでどんなに手料理を振る舞っても誰も味に言及なんてしない。インテリ芸術家たちのほとんどが、それを貪り食っている。その中心で常に微笑んでるエマ。居心地悪いどころか地獄絵図で、もはやきったなく映るパスタ見るだけで胸焼け起こした。誰かを愛しても誰かの人生をまるごと愛すのは意外とむつかしい。彼女が愛する芸術、彼女が守りたい夢、彼女の仲間、彼女の生活、価値観の違う家族、終わらないパーティー、情熱の有無。アデルはダンスがうまいので良い時と悪い時とヤケクソの時のダンスの対比がとてもよかった。いつまでも印象に残るのは輝くエマ(の微笑み)だけど、我々の現実はきったない泣き顔と鼻水まみれの人生。でもアデルはきっとやっていける。哲学的な言葉が散りばめられて頭フル回転できるフランス映画がやっぱり好きだなー
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