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アデル、ブルーは熱い色のadeleのネタバレレビュー・内容・結末

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

コロナで隔離期間であったため、暇つぶしのために濡れ場アリのHな映画を探していたところ、この映画と出会った。
濡れ場のみを鑑賞してコトを済ませようとしていた自分に「愚か者!」と叱責してやりたい。

【要約】
映画全体としては、主人公の女の子アデルの17〜19,20歳?ぐらいのニューマンストーリー。
ある日、街で一目惚れした女性エマとbarで運命の再会を果たし、恋人関係に。
エマは、アデルが恐らく人生で初めて心から熱中して愛した恋人。
しかし、アデルは恋人エマが自分より仕事である美術に熱量を注ぐことに寂しさを覚え、浮気してしまう。
それをきっかけに喧嘩別れしてしまう。
もう付き合っていた日々に戻れないことへの絶望や自分の行いへの悔やみなど様々な負の感情に囚われ、涙を流す日々を送る。
久しぶりにエマに会う機会を得て、いざ対面するが、やはり恋人関係には戻れないコトを伝えられる。
後日、アデルはエマの展示会に招待され行くと、美術の世界で奮闘するエマと自分は住んでるいる世界が異なるんだと悟るように美術館を後にし、どこか寂しそうな背中とともに映画は終わった。

【感想】
まずアデル役の人の演技がめっちゃ良かった!役としては17〜20歳ぐらいだったが、とてもクールでティーンらしからぬ大人なな感じがたまらんかった。わちゃわちゃする他のティーンたちとは逆でどこか冷めた感じ。たまに現実にもそういう若い人がいる。でもそういう人って外見や中身が大人びて見えても、意外にちゃんと自分と同じ子供っぽい部分も以外にあって、どこかまだ誰かに甘えたい、頼りたいって部分を持ってたりする気がする。
アデルもエマの姉御気質な部分に強く惹かれたりしたのかな。
あと感情表現がすごい豊かだった。普段はすごい落ち着いた感じなのに、激しく泣いたり怒ったり、笑ったりするから、すごいこっちの心も強く揺さぶられる。
カメラの感じも相まって、アデルの自然な感情表現と演技とリアルな悩みに、これはドキュメンタリーか?とたまに思っちゃう。

エマ役もめっちゃ良かった。
エマもアデルに似た、年に見合わないクールな青年だった。
恋人関係になる前のアデルの話を聞くエマの頷き方や見つめ方がめっちゃえろくてかっこよかった。余裕な感じ?
目のブルーもすんごい綺麗。

内容に関しては、アデルの恋愛を通しての成長って感じだったのかな。
アデル自身、恋愛対象は女性だったから、人よりも大変な部分が多そうだった。
そういう自分を隠さなきゃいけなかったり、男性とも試してみたり。
印象的だったシーンは、女友達に激しめのキスをされ、アデルは初めて女性とそういう関係になれると喜んでたの束の間、その女友達にふざけてキスをしたからそういう意図はないと伝えられショックを受けてしまったところ。
その直前に男性との恋愛はうまくいかないことに悩み苦しんでいたところでのその出来事だったので、アデルの気持ちが他人に弄ばれるような感じがしてしまい、観てる側の自分もショックだった。
そのようにレズビアンの人ならではの悩みも描かれていた。
でも、一目惚れしたエマと少しずつ距離が近づいていき、ついに結ばれる幸せに満ちたポジティブな描写や過程もきちんとあり、アデルの人生は常にどん底であるわけではなかった。
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