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君の名前で僕を呼んでのadeleのネタバレレビュー・内容・結末

君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

作品の雰囲気
音楽がゆったりとしたメロディで、映画の中で存在感を示していた木々や湖、プール、滝などの自然やオリバーとエリオの落ち着いた大人びた雰囲気にマッチしていてよかった。
自然の画が多めで、東京に住んでる自分としては非常にゆったりとした地域に主人公は伸び伸びと暮らしているように見えて、羨ましかった。
特に、終盤の山と滝に囲まれた大自然の中で、エリオとオリバーが何者にも邪魔をされずに2人だけの時間を楽しんでいる映像が彼らの自由を最大限に表現しているように感じられ印象的だった。

エリオとオリバーの別れについて
エリオが青年であったために、社会的規範(norm)に彼らの恋愛の自由が奪われてしまったのかなと思った。
電車でオリバーが行ってしまった場面も、エリオが大人であれば、彼が持つ全ての環境を捨ててでも、オリバーに迷いなく着いていったであろう。
しかし、エリオには学校や一緒に住む両親がおり、それらから離れるという決断は、現実的ではないように感じて諦めざるを得なかったのかなと思った。
自分で生計を立てられるようになったり、内面が成熟していたり、そもそもある一定の年齢に達してからというが大人であるべき社会的規範がエリオに無気力感を与えたのではないかと感じた。
個人の選択の自由は、そういった社会的規範に一部則って与えられるものになっているのかもしれない。

オリバーの両親
すごい優しい、素敵なご両親。
特にお父さんがエリオの心を慎重に探りながら、自分の教訓を話すシーンが良かった。エリオのあの年齢だと人からのアドバイスには反抗的な態度をしてしまうこともあるだろうけど、そこを父親は理解しながら少しずつエリオの心に温かく、距離を詰めすぎることなく接する感じが、父親の賢さと優しさを連想させた。
感情を大切にしろ的なメッセージが特に良かった。
自分自身も、特に悲しみの感情は全てがネガティブなものではなく、むしろ人を豊かにするポジティブな部分をあるという思っているため、そういった悲しみの感情ともきちんと向き合うと良いよというアドバイスが自分にも響いた。
感情を見過ごしてしまうのは、あまりに惜しい(waisting)的なセリフが好きだった。

でも、お父さんはなんでお母さんはエリオとオリバーのこと、知らないと思うっていったんだろう。
性別関係なく、恋愛は恋愛で、オリバーとエリオの恋愛を特別扱いしないゆえに、夫婦間で話し合うことはしなかったため、お互いがどれくらい知っているを把握していなかったのかな?

わからなかったところ
お父さんに慰めてもらうシーンが良かった。しかし、言ってることがわからなかった。
エリオとオリバーの恋がどのように芽生えたかは、正直わからなかった。
タイトル名のセリフの部分もどんな意図があるか読めなかったり
最後の暖炉の前でエリオが涙を流すシーン。
オリバーは誰と結婚したのか。
ちょいちょい出てくるハエがどんな意味を持ってたのか

チャリに乗りたくなった。
自然豊かな田舎もいいなと思った。
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