ぐるぐるシュルツ

インセプションのぐるぐるシュルツのレビュー・感想・評価

インセプション(2010年製作の映画)
4.5
自分が何を現実と思うか。
罪悪感があるところが現実。
コマがなくたって、それは、はっきり分かる。

〜〜〜

『ダークナイト』を観たばっかりでノーラン節を浴びたくなって再鑑賞。三回目ぐらい。
同伴は初見さんだから、解説しながら、ゆっくり鑑賞。お酒飲みながら、部屋を暗くして。
やっぱり構成力はピカイチだし、設定だけで一週間ぐらい眠りにつく前に意識しちゃうほどの影響力。
初めて映画館で見たときは、ワクワクしたなぁ。

ただ解説しながら観てると、もの凄い情報量であることに改めて圧倒される。ワンシーンにどれだけ設定詰め込むんだよ、ほんと

〜〜〜

ラストシーンに関して、
昔は『世にも奇妙な』的なダブルミーニング・ゾワゾワ感を楽しんでいたけれど、
大人になってしっかり観ていると、
コブはトーテムがなくとも、今いる場所が現実だと受け止めていることこそに意味があるんだなと気づく。

彼を夢から覚めさせたのは、
夢を想う切なさと、
夢であれと願うような悲しみ、罪悪感である。

それだけが現実の確からしさであるというのなら、
真正面から受け止めていく姿に
少し勇気をもらう。