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ホドロフスキーのDUNEの&yのレビュー・感想・評価

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)
5.0
【2014/5/17:シネマカリテ】
最高!!素晴らしいドキュメンタリーに加え「リアリティのダンス」制作のきっかけを産んでくださったフランク・パヴィッチ監督に敬意を表し、スコアは甘めです。
わたしのホドロフスキー愛が強過ぎるせいか、序盤のN.W.レフンの話を聞いただけで過呼吸になりかけた。好き過ぎてなんかもう言葉がない。
とにかく鑑賞中は忙しかった。メビウスの絵コンテや戦士たちの話から自身の想像力を駆動させて「脳内DUNE上映会」を開催しつつも、目の前のホドロフスキーにどんどん惹かれてゆく。彼の圧倒的なクールさには参った。日本はクールジャパンとか言うのマジでやめた方がいい。85歳だなんて信じられない。余裕であと50年くらい生きそう。今作観るまで「好きな映画監督」だった彼は、今やすっかり「好きな男性」になってしまいました。抱かれたい翁No.1。つきあってください。
俳優でもある彼は、ハッタリ効かせまくった話術が最高。少女のように夢を語ったかと思えば、瞳の奥が鋭くギラっとしたり。けど話術の魅力だけではもちろんなくて。クリエイティブに誠実で、感性はぶっ飛んでて、周囲へのリスペクトだってあるし、だから戦士が集まって(クスリやお気に入りシェフで誘惑するあたりの姑息さはやや「エル・トポ」チック)。けど、それでも完成し得なかったDUNEについて話す時に見せるほんの少しの寂しげな表情は、観ているこっちまで苦しかった(が、リンチ版鑑賞のくだりで一蹴)。
これ以上書いてもただのラブレターになっちゃうのでやめますが、最後に。今回シネマカリテの「カリコレ」オープニング先行上映で観れたことが非常に良かったです。わざわざ事前予約したり、早起きして朝から並んだりしてまで「ホドロフスキーのDUNE」を一刻も早く観たい人たちがいっぱいの映画館で、今作の上映を迎える喜び。わたしはひとりで行きましたが、ああいった高揚感をシェアできることが、映画館で鑑賞する醍醐味のひとつであると思っています。あー。最高。

ちなみにリンチ版、わたしはわりと好きです。
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