トム・アット・ザ・ファームのしえのネタバレレビュー・内容・結末

お兄さんは弟が同性愛者ということよりも、田舎を捨てて出て行ったことに怒っているように思える。弟の恋人だからトムに冷たいのではなく、トムが都会という存在そのものに思えて、不満をぶつけているし、弟の死を整理できていない。
ダンスで自然と女子パートを踊るトムがかわいかった。
お母さんは笑っている時も神経がささくれてるような感じで痛々しい。
トムは農場の手伝いをすることで生きることの実感や恋人の昔の生活をなぞってるのかもしれないけど、農場で手伝いをするトムを見ていると、逃げてー！と思ってしまう。
お兄さんの目つきがすさんでて怖い。歓迎する気もないのにサラにまで滞在を勧めるお兄さんは、弟が幸せな人間だったとお母さんに思わせるためか、サラにもトムにしたように八つ当たりするためにトムとサラを利用しようとしてるのが見えて怖い。弟の偽の恋人だからサラを抱いたのかと思う。
恋人の死を伝えるたびに、全く関わりのない人の方がお悔やみを言ってくれるのに、親族の方が冷たいというか。
最後に追いすがるお兄さんは、少しはトムに好意を持ったというよりも八つ当たりの対象がいなくなることを恐れているようにも思える。
お兄さんから逃げたのに、そのお兄さんの被害者に会ってしまって、お兄さんの痕跡みたいなのでトムが不安そうに口元に手を当ててることで、DV被害から目が覚めた人みたいだった。