しえ

イマジンのしえのネタバレレビュー・内容・結末

イマジン(2012年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

反響を使って杖なしで歩くことができる視覚障害のあるイアン、イアンと一緒に出かける同じく視覚障害のあるエヴァ。
イアンが杖を持たずに出かけて行く様を、目が見えないと嘘をついてるのだろうと何度も疑うセラーノ。
出かけた先で、イアンとエヴァ2人の足元や石畳が映る。
ただ歩くだけでも、少しの段差が怪我につながること、耳を澄まさなければいけないこと、匂いを敏感に感じていなければならないこと、それでも、周囲の物音、匂い、雰囲気を楽しむ2人。
自分を疑うセラーノと夜の海辺へ出かけて行くイアンは、途中のフラメンコ教室から聞こえるダンスの足音に合わせて体を動かす。
見えていなくても、自分が感じられるものすべてを受け入れて楽しむ。
2人は桟橋のギリギリのところで四つん這いになり、足元の水に小石を落として、そこが水辺であると確かめる。
あまりにギリギリのところへ寄って行くので、転落しないか?事故にあわないか?とドキドキする。
確かに、医師の言う通り杖を使わず移動する方法を教えることは危険だけど、杖なしで出かけたエヴァもセラーノも生き生きとしているように見えた。
医師が杖なしを反対した理由が最後に明かされる。
明るい景色、強い日差しの中、見えないことがすごく切ない。
最後にイアンが施設を去る時、エヴァ以外の生徒たちは聞こえているのがイアンの足音だとわかっていたのかもしれない。
エヴァは修道士からそれとなくほのめかされて、イアンが去ることに気付いたけれど。
聴覚だけを頼りにイアンを探すエヴァの姿に泣きそうになった。
イアンが言った通り、船は停泊していた!
遠ざかるトラムの窓から、エヴァがカフェの席から立ち上がる様子にドキドキ。
よかったー!!
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