Moomin

7番房の奇跡のMoominのレビュー・感想・評価

7番房の奇跡(2013年製作の映画)
4.9
これを傑作と 本当に泣けたと 名作だと それは本当に間違いなく 脚本のまとまりといいコメディ感といい俳優さんの演技も重なって間違いなくベストである それは否めないのだ
イェスンの演技はずば抜けて上手い
5482の父の演技もずば抜けて上手い
房の連中もずば抜けて好きな演技だ
手が重なる瞬間
鉄格子越しのショット
情緒感じる背中のショット
登場人物の目線に寄り添う画角のショット
どの演出一つ取っても非常に秀逸で完璧とも言っていいほど綺麗だった
観客に委ねかける材料も程良く めちゃくちゃに感動した
制作的に言うとこういう作品は間違いなくスローの使い方が上手い 演技を流さないというか、ここを見ろ・感じろという使い方が嫌らしくなくすっきりと伝わってきて上手いなって思う
あと俳優さんの演技は監督の技量でもあるし 韓国映画は滅多に見たことないけどタマゲた ほんとに凄かった


ここからはネタバレ付きの感想
ドキュメンタリーばかりを見ているせいかリアリズム的な観点が気になってしまった
まずは長官について いくら立場がとはいえ罪がないと分かっている人間を吊るし上げることに何の意味があるのか分からなかった どこにそこまで恨みがあるのか 私的な恨みなのか? そんないじっけた性格であるなら長官など辞めてしまえ
もう一つは房の連中と課長について あそこまで情を持って接して できる限りの努力をしていた 立場関係なく垣間見えたその姿の描かれ方は上手くてこの映画の見所ポイントだった だけどもあそこまで無実を信じた仲間であるなら、あそこまでの信頼を築けたなら、死なせて欲しくなかった
死んだら全部終わりって分かってるなら、命を賭して戦って欲しかった それこそ己の立場を優先したようにも見えた最後の方の行動は感動シーンにも関わらず不可解だった
実に自分が映画にリアルさを追求してしまっていることに気付いてしまった… 劇映画辛い… ひねくれてしまった… でもこの作品はとても好きだったことに変わりない 恐らくずっと好きだ
Moomin

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