危機を脱したかに見えたランバート一家。
しかし、息子を救うために霊界へ向かったジョシュは、招かざる“何か”を連れ帰ってしまう。
『パラノーマル・アクティビィティ』シリーズのオーレン・ペレが製作し、『ソウ』シリーズのジェームズ・ワンが監督した『インシディアス』の続編。
パトリック・ウィルソン、ローズ・バーン等キャストも続投。
悪霊に取り憑かれてしまった息子を救ったものの、その助けに行った「むこうの世界」で何者かに憑依され、それをこちらの世界に連れてきてしまったジョシュ。
物語はそのジョシュとレネ、そして3人の息子たちの、ランバート一家のその後を描く。
あの世、この世、過去、現在が行き来して、個人的には面白かった。
前作の赤い悪魔程のビジュアルの濃さは無いものの、白い老婆のインパクトはなかなか。
誰に憑いてるか最初からわかっているので前作ほどのインパクトはないものの、スプラッター描写に頼らない古典的な怖がらせ方はやはり好感が持てる。
また脚本の上手さに通ずるところがあるんだけど、物の見方の転換が素晴らしいと思った。
特に糸電話が素晴らしすぎて、本当に泣きそうになったしね。
この2作目では、1作目の怪奇現象がどうして起きたのか、そこまでちゃんと辻褄が合わせられている。
今作は最初から考えられていたと言われているが、映像特典から、後から考えて作られた事が分かる。
前作を観ていないと分からないのは当然で、観た人は中途半端だった秘密やモヤモヤとした部分を補完してくれて満足といった所。
斬新なシーンやあっと驚く仕掛けはないものの、それなりに手慣れた手法で、観る者を怖がらせるジェームズ・ワンの力量はさすが。
だが、手堅い恐怖演出と気味の悪い音楽も良かったが、前作とほぼ似たり寄ったりで、一番ビビったのはタイトルが出てくる所の音量だったという。
お笑い要因だったゴーストバスターズコンビが引き続き登場し、サイコロを使う胡散臭い霊媒師も増えて、人間側に強力な布陣が出来あがったしまった所も怖さが減少してしまった要因かなとも思った。
だが個人的には、最近のホラーにありがちなヒステリックな登場人物たちでないのがとても良いところだと思った。
キャラクターに馬鹿みたいにヒステリックで場をかき乱すキャラが出てくると、作品に没頭したいのに冷めてしまいますので。
とりあえず1作目が気に入った人なら、キャラクターの愛着も含めて楽しめる続編になっていると思います。
上述のように前作を知らずに観ると色んな意味で置いていかれてしまうのでご注意。