雨丘もびり

ファインディング・ドリーの雨丘もびりのレビュー・感想・評価

ファインディング・ドリー(2016年製作の映画)
5.0
「.....パパとママ、見なかった?」
もう予告見た時から、ドリーのことが心配で心配で(涙目)。
【公式】https://www.youtube.com/watch?v=Xz4BGqGqt-U

見直す度に刺さるし、深くゆるされる映画。
大丈夫よ~って、言ってもらえる。

「向こうへ行って、忘れてて!...それが一番得意だろ」
・・・きっついセリフ。
堪え切れず苛烈な言葉が出てしまうマーリンの、激痛を伴う恐怖が伝わる。
言われたドリーの、それでもショックを隠し素直に従う哀しさも伝わる。

ドリーが不安なのは、何でもすぐ忘れてしまうことじゃない。
自分のせいで相手に迷惑を掛けてしまうことが怖い。
だから努めて明るく振る舞い、相手の顔色を窺って、空回る。
ごめんなさい、ごめんなさいって。
一番傷付いているのはドリー自身なのに。
(ドリー、あなたのせいじゃない。誰のせいでもないんだよ)
 
ショックと不安でキャパオーバーすると、
それまで普通にできていたことすらできなくなる。
その時の、目の前が真っ暗になり、
何も出来ず動けなくなる感覚が生々しい。
でも、彼女は泳ぎ続ける。好ましい物を探して泳ぎ続ける。周りのみんなが教えてくれた通りに。

Pixar作品の良き友/良き家族には、理由がある。
本作を見て気付かされるのは、
私の得意なことを見つけ、ことばにしてくれる"周りの人"の尊さ。
私にできることを理解し、世界を歩む術を教えてくれる"守り人"の尊さ。
「家族だから素晴らしい」じゃない。「素晴らしいから家族」なんだ。
顔を忘れたとか、魚の種類が違うとかw、関係ない。

ドリーを囲むキャラクターたちが教えてくれる。
だってドリーがそうしてくれたから。

1つできないと全部ダメな気がして自分をタコ殴りにしがちな私も、
家族/友達が落ち込んでいると放っておけない。
ドリーみたいに、すいっと近寄って、はげましてあげようと思う(^^)。大丈夫よ~って。

ドリーねえさんの保険体育は聞いてみたいねーw
それこそどこで覚えたんだろ。
なんで忘れてないんだろ(含笑)。

まじで室井滋さんの声帯欲しいんスけど何とかならんもんか?