RAY

シンデレラのRAYのレビュー・感想・評価

シンデレラ(2015年製作の映画)
4.0
“シンデレラ・ストーリー”


誰もが知る“シンデレラ”。
そのストーリーについて説明をする必要はないと思います(この映画のストーリーは原作とは少し異なりますが)。
僕も何度もシンデレラを読んだし、ディズニーの『シンデレラ』だって観たことがあります。
ただし、それは“子供の頃”ですが。


今回、この映画を観るきっかけになったのは、フォローさせて頂いている方のレビューを読ませて頂いたこと。
この映画に期待したのは、美しさと幸せな結末でした。
期待は裏切られる事は無く、むしろ期待以上の美しさと多幸感で溢れました。
だけど、大人になって気付くこともあるのだなぁ観て良かったなぁと思える事があったことが、この映画を観て最も良かったことかもしれません。


皆さんは“シンデレラ・ストーリー”と言う言葉をご存知だと思います。
この意味は?と問われれば、「有名でない女性があっという間に幸せを手にすること」だと答えるかもしれません。
僕はそう思っていました。


この映画には素敵な言葉が幾つも出てきます。

「勇気と優しさを忘れないで」

この台詞もそのひとつです。
皆さんがご存知の様に、シンデレラは継母やその娘たちによって酷いいじめを受けます。
それでも、彼女はこの言葉を胸に、皆への優しを忘れず、逃げ出すことをしませんでした。
そんな彼女が王子と出会い、結ばれます。


これは偶然なのでしょうか?ラッキーなのでしょうか?
僕は違うと思いました。
彼女が大切なことを忘れなかったからこそ、その出会いはあった。
彼女が心から望むものと出会うことが出来たのだと思います。


この物語は、美しい愛と成功の物語である以上に、信じる事や逆境にも挫けない強い心を持つ事の大切さを伝える物語なのだと思います。
ですから、“シンデレラ・ストーリー”と言う言葉もまた、僕の思っていた意味とは異なるものだったのだと知りました。


ウォルト・ディズニーは『シンデレラ』が一番好きな作品だと語ったそうです。
この映画や『シンデレラ』をあらためて考える時、苦難を乗り越えて今のあるディズニーにとって、この作品がどれだけ大切なものであるのかと言うのが分かる気がするします。
この作品が無ければ、その後のディズニーの名作の数々はなかったかもしれないのですから。


——『シンデレラ』
大人になってこそ観るべき作品なのかもしれません。

nanaさん、皆さん、レビューありがとうございました。
それがなければ、この歳になって観ることは無かったと思います。


まだご覧になっていない皆さんにも“ビビディ・バビディ・ブー”の魔法を。


観て良かった。
RAY

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