かわとも

愛の嵐のかわとものレビュー・感想・評価

愛の嵐(1973年製作の映画)
3.6
特殊な状況のもとでだけのつもりが、そうではなかったと確信した結果、ラストへと。


時代が変わったとしても、互いに響き合ってしまったマットとルチア。

時折見せるランプリングの瞳が挑発的でとても美しい。シワが刻まれたボガートとのやりとりがまた、素敵。

根底の背景にあるのはナチのその後。糾弾されないようにひっそりと生き、邪魔者は消すようにしている。

現実、オーストリアはナチへ傾倒した人が多かったと言います。あながち嘘ではない舞台設定。

愛なのか、欲なのか。

呆気ないラストが違った余韻を残す。
ザラッとした空気を感じますが、その中に二人にしかわからない世界の香りがするようです。
かわとも

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