SAVE

パージのSAVEのレビュー・感想・評価

パージ(2013年製作の映画)
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1年に1日、19時~7時までの12時間だけ、全ての犯罪が合法化される「パージ法」。トンデモな法の下で人々の手による地獄が展開されるなか、この一晩をどう過ごすのかー…

ホラー映画「パージ」シリーズの1作目。
私、このシリーズ大好きです!

1作目の舞台は、高級住宅街に建つ一際大きな家。その家の主こと、ジェームズ・サンディン(イーサン・ホーク)は、パージの夜対策のセキュリティシステムを販売して大成功。家族と何不自由なく暮らしていた。
パージの夜はセキュリティシステムで家全体をロックダウン。安全な家の中で安全な一晩を過ごすはずが、息子がパージされそうになっている黒人男性を見かね、家に入れて匿ってしまう。黒人男性を狙う集団に「そいつを渡さなければあなた達御家族も皆殺しにします」と脅されてしまい…というのが大まかなあらすじ。

人間の心理が本当に面白いです。犯罪は何故、犯してはならないのか。法によって、禁じられているから?違反すれば罰せられるから?
ならば、その法が犯罪を認める時間を設けた場合。犯罪は「してもよいこと」になるのか。
人間が人間を殺せる権利を得たとして、人間として「どうするか」?

家族を守るため、黒人男性を捕まえ、縛り上げて差し出そうとするジェームズ。しかしそこで作業を手伝っていた妻が言う。「私たち何をしているの?」
この葛藤が面白いんです。登場人物たちの心理描写も丁寧で、誰の気持ちも痛いほどわかる。

低予算での制作だったらしく、舞台はロックダウンした家の中のみですが、2転3転するシナリオに飽きることはありません。
テーマもかなり考えさせられるものだと思います。

やや残酷な表現があるのでR15指定ですが、是非1度は観てもらいたい、オススメしたい映画です。
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