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STAND BY ME ドラえもんの8637のレビュー・感想・評価

STAND BY ME ドラえもん(2014年製作の映画)
4.4
誰もが知ってる青い怪物・ドラえもんについての物語。
普段の土曜日(僕がよく見ていた頃は金曜日だった)のアニメを見ていると忘れがちだが、これはれっきとしたSFである。未来から孫の孫がやってきて、現実じゃあり得ない変異を見せるネコ型ロボットを残して去っていく。

それこそドラえもんの始まりの物語は毎週のアニメを見ていてもあまり意識しない。だからこそこの映画には批判が集まっているのかもしれない。普段の軽快なノリは完全にコメディなのに、毎年の劇場版では"泣ける"エンターテイメントとして利用するのはなんか別のものを感じる。「あれ、「ドラえもん」ってこんなんだったっけ?」って違和も残る。
それに、今作は3DCGで作られている故、制作陣も違えば誇張する部分も変わっている。

こんなに批評してるのに何故点が高いのか?
結局僕が感じるのは「泣けるから大切な映画になってしまう」って事なのだ。未来の自分へ思いが伝わった時もしずかが結婚に意味を再確認できた時ものび太が自分一人で巨漢に立ち向かっていった時も嘘をつきながら泣いて喜んだラストシーンも、全てにのび太の人を想う心の強さが通っていて、どうしても、泣いちゃう。
勿論「何こんな人気アニメを感動映画に悪用してるのよ」に行き着くのだけど、この映画を映画館で観ていたら、人生そのものすら考え込んでしまいそうだった。だからこそ、僕はこの作品を応援しようかなと思った。

そんな訳で、続編観てきます。
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