美しい作品でした。
1960年代のポーランドが舞台。
若い修道女アンナが、叔母と共に出生の秘密を巡り「イーダ」としての自分のルーツを探す旅。
モノクロでスタンダードの4:3
完璧なまでの構図。
どの場面も本当に絵になります。
それも物語に全て合致していて、少ない台詞と控えめな音楽。
効果的に入る生バンドの演奏がとても良い。
感情的な起伏は見せなくても、悲しい過去や閉鎖的な社会主義時代の閉塞感はしっかりと伝わります。
無邪気な少女の季節が確かに終わる。
そんな瞬間を歴史の悲劇と一緒に映した作品。
生きることに対して、切実な願い。
とても感動的でした。