ザック

チョコレートドーナツのザックのレビュー・感想・評価

チョコレートドーナツ(2012年製作の映画)
5.0
《観客の心に問いかける、偏見と愛》
実話に着想を得て製作された映画。当初は上映館が1館のみだったものの、映画評論家のLiLiCoさんの涙ながらのプレゼンにより140館まで増えたというエピソードもある。
ただ当時高校1年生。なかなか入りにくいテーマかなと勝手に思ってしまい、その後も観る観る詐欺でここまで先延ばししちゃいました。
検事のポールとドラァグクイーンのルディがダウン症の少年、マルコとの交流そして直面する困難を描く。主演はアラン・カミング。

1979年のカリフォルニア。ある夜、ポール(演:ギャレット・ディラハント)はダンサーとして日銭を稼ぐルディ(演:アラン・カミング)と出会う。そんな折、ルディはアパートの隣の少年マルコ(演:アイザック・レイヴァ)が逮捕された母親のために施設へと隔離された事実を知り、ポールを説き伏せてマルコを引き取ることを提案する。愛に溢れた生活が続くが次第に周囲の反応が彼らの心を蝕んでいく...。

恐らくこれのラストを観た人はいろんなことを思うだろう。性的少数の方への偏見や無関心を無くそうという人もいるだろう。
しかし現実問題、LGBTQの方々に対する世間の偏見はまだ続いている。
僕が思ったのはなぜ人は本質は変わらないのに外枠だけで判断してしまうのだろうかなんてことを考えた。
やはり法律を作っている人間の本性の中でこういった排除の精神があるから守りきれないのかななんて自分の中では考察した。
作中の歌が暖かい映像と共に心にしみる。

2021年134本目
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