まさかまた劇場で見られるとは! しかも3Dで!
ジョージ・ミラーの長編デビュー作にして出世作。
ハリウッドから遠く離れたオーストラリアで、その後のバイオレンス映画に激しく影響を与えた1作目。
2作目の核戦争後の荒廃した世界観は「核戦争後の世界ってこんな感じ」のスタンダードにもなった。日本でも北斗の拳のモチーフになったのは有名な話。
3作目はこの際置いといて、他にも…
・ジョージ・ミラーが医者としてERで働いたお金を貯めて作った
・元々は現代が舞台のハズが、お金がなくて人気のない裏路地でしか撮影できないから近未来の設定になった
・ホントに人がバイクに轢かれて死ぬシーンがある(のちにガセと判明)
等々、伝説的映画らしくエピソードに事欠かない。
とにかくこのシリーズ、ジョージ・ミラーのガッツ100パーで作られてるのが熱い。70越えてまだこんなにアツアツの映画が作れるのかと思うと勇気がわく。
過去作の流れを汲みながらも、テーマ性を現代的にブラッシュアップしてるのもサスガ。
社会でも組織でも使い捨てのように、そもそも人ですらないように扱われる、全ての虐げられる人たちの映画だ。
「私たちはモノじゃない!」
いいとこマックスが名前を告げる意味も深い。
マックスやフュリオサのカッコよさもモチロン、悪役のキャラが立ちまくり。
人食い男爵のスーツがなぜか乳首出るデザインで、チョイチョイいじってるのキモくて面白いし、武器将軍の歯が弾丸になってるのも、ホントにどうかしてて大好き。
イモータン様のカリスマ性とボスとしての人身掌握術の巧みっぷりは、あれこそ理想の上司なんじゃなかろうか。
リクタスのバカっぷりも可愛いし、ドーフ・ウォーリアーの火炎放射ギターは何度見ても痛快!
(ドーフ・ウォーリアーについての前日譚もこれまた泣ける)
それにしても、アカデミー賞にたくさんノミネートされてる割にシャーリーズ・セロンが今作でノミネートされてないのが残念。彼女なしではここまでの傑作にはならなかったろうに。