まっどまっくすこーじ

マッドマックス 怒りのデス・ロードのまっどまっくすこーじのレビュー・感想・評価

5.0
《This is supreme MAD MAX !!!!!!!》

上映開始10秒で俺は[あぁ、これはやばいぞ…]と本能的予感に打ち震えはじめた。

インターセプターの傍らでこちらに背を向けているMAX...
この絵からもう俺の脳神経はスクリーンの向こうへ連れて行かれてしまった。

そして動く。
いきなり激しく動き出す。
瞬きさえ許さない激しさで動き続ける。

俺の呼吸は止まっているんじゃないか?
俺の身体はここにはないんじゃないか?
俺の頭の中はどうかしたんじゃないか?

その圧倒的アピール…
その破壊的アクション…
その退廃的アトモスフィア…
すべてが俺を未知の世界に誘い、捉えて離さない…


ジョージ・ミラーは自身が映画人となることを決定付けた若き日のMAD MAXという作品を、老成した自身によって完全なるMAD MAXとして蘇させるために、この新時代の狂気映画を撮ったのだろう。

それにしても何か尋常ではないものが存在している映画である。
だがこの映画に漂う狂気が、実は追い求め続けてきたものであることに気付いたとき、俺はついに35年前の衝撃を超える映画に出逢えたことを理解し、その喜びに魂が打ち震えたのである。

そして俺の中に燻っていた何かがスクリーンの向こうへ解き放たれた………


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シャーリーズ・セロン素晴らしすぎます!!

スキンヘッドでしかもオイルで顔が汚れているのに美しい。
シタデルの大隊長を務める隻腕の女性戦士。
格闘も強く、狙撃の腕前も一流。
でかいタンカートレーラーを軽々走らせる。
荒々しい戦闘の合間にふと見せる微笑み…

そんなフュリオサを見事に演じきっています。
今作はセロンの映画だと言っても良いくらいです。


初代MAD MAXで、敵ボス役だったヒュー・キース・バーン。

今作に再び敵ボス役で復活です。
インパクト絶大なイモータン・ジョーはまさにバーンのために作られたようなキャラクターです。

ファンサービスという側面があるのだとは思いますが、バーンじゃないとこんなに盛り上がらなかったと思います。


旧MAD MAX 2では、ヒューマンガスという強烈なキャラがいましたが、今作でもそれに負けないくらいすげえボディーなのがリクタス。

すげえボディーなのは演じているのが元プロレスラーのネイサン・ジョーンズという人だからです。


イモータン・ジョーの率いる軍団≪ウォーボーイズ≫。

その中のニュークスがだんだんカッコ良くなってきます!!
演っているのはニコラス・ホルト。
いい味を出してます。

XーMENのビースト役の人ですが、メイクのために最初は同一人物だと分かりませんでした。


あと、一人だけ赤い服を纏い、火を吹くツインネックギターをずっと掻き鳴らしているドゥーフ・ウォリアーがキレちゃっております。

イオタというオーストラリアのミュージシャンが演っているのですが普段からあんなにMADなのでしょうか…


そして、我らがMAXはトム・ハーディ!!!

いや、私は今作を観るまでメル・ギブソン以外はMAXじゃないと思っていたので、ハーディには最初、感情移入出来ないかも知れないと不安だったんですよ。

でも映画が始まり、ハーディが呟く
“My name is MAX...”

その瞬間からメル・ギブソンのことは吹っ飛んでしまいました。

それでも35年もの間、想い続けてきた映画が生まれ変わるのには、それに相応しいキャストじゃないと認めたくなかった私としては、ハーディの一挙手一投足を食い入るように観ていたと思います。

しかし、知らないうちに自然体でハーディがMAXであることを受け入れている私がいました。
そして終盤にはハーディと同化しようとしている自分に気付き、ハーディこそが新時代のMAXであることを認めざるを得ないことを悟りました。


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息もつかせないハードな映画ですが、これも映画という表現方法の中で一つの究極を目指した作品であることに間違いはありません。

狂気吹き荒ぶ、この世界観はミラー監督しか出せないでしょう。


全編が荒涼としたウェイストランドという世界の設定なので、徹底して乾いた映像に拘っております。
その乾いた色の世界に、時折姿を現す血のような緋色…
そして足元近い視点と、おもいっきり高いところからの視点のコントラストが効いていて素晴らしい!!


MAD MAXファンだからということを抜きにしても、本当に今作を力一杯お勧めさせていただきます!!

いまだに時々、爆音上映やIMAXのリバイバル上映などがありますので、どうかできれば大きなスクリーンで観て頂きたいです!!

私はソフトも持っていますが、何回でもスクリーンで観たいという欲求が止むことはありません。

この映画に対する評価は☆のスコアが5点満点では振り切れてしまいます。
天文学的数字の評価になってしまいます‼!‼ww😆


続編にとても言い表せないくらい期待しています。

ミラー監督に感謝!!!
もう高齢なので心配ですが、どうかお元気のままで、新時代MAD MAX 3部作を完成させてください!!!!!!!


《WHAT A LOVELY DAY !!!!!!!》


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「心が壊れたら、残るのは≪狂気≫だけだ…」
だからこそ、絶望してはならない。
≪狂気≫に支配されないために…

Thank you MAX,See you soon!!!