はぐれ

「エロ事師たち」より 人類学入門のはぐれのレビュー・感想・評価

4.1
今村昌平×野坂昭如×小沢昭一という怪物たちの狂宴。全裸監督がただのバブちゃんに見えてしまうほどの下衆な倫理観とほとばしる生命力にあふれた、エロを生業とする人間達のドラマ。もうひどい!昭和でもコンプラ的にアウトでしょ!?って場面の連続(笑)殿山泰司のエピソードがガチで引いちゃうほとヤバいww。もう筆舌に尽くしがたいくらい狂気に満ちているけど、妙な魅力に溢れている。

屋内で怪しい猥談をする主人公たちを外観から狙うドキュメンタリータッチのショットが効果的。どこか自分達とは縁遠いものにしがちだけど、エログロナンセンスは常に心の奥底に仕舞っているだろ?と言わんばかりのカメラワーク。

いわゆるモザイクが入るような裸のシーンなんてほとんどないのにどんな艶笑映画よりもエロくてエネルギッシュな快作。
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