回想シーンでご飯3杯いける

バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生の回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

1.5
「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」のレビューでも書いたけど、SFアクション映画で潜在的に付きまとう「アクションシーンの背後で、実は多数の人が死んでいる」問題は、製作スタッフが会議で考える事であって、出演しているヒーロー達が考えたり、それが原因で対立したりするのは、はっきり言って客寄せの茶番でしかなく、凄く冷めてしまう。

「シビル・ウォー」の場合は、MCUシリーズ全体の持ち味であるコメディ色で上手く演出したから、まだ何とかなっていたと思う。でも、DC映画は基本的にシリアス路線なので、この「バットマン vs スーパーマン」でも茶番にさえなりきれず、強引に対立構造を持ち込んだストーリーの粗が目立ってしまう。また、シリーズ2作目でVS物を持ってきたのも時期尚早だった。

ベン・アフレックが演じる新生バットマンはそんなに悪くないと思う。むしろここで痛感するのは、ノーラン版3部作を支えたマイケル・ケイン(アルフレッド)、ゲイリー・オールドマン(ゴードン)、モーガン・フリーマン(フォックス)の、3人の脇役の不在だ。

映像のクオリティーやダークな世界観は、マーベルとは趣きが異なる物で、決して悪くない。次回作以降での逆転に期待したい。