まーしー

パワー・ゲームのまーしーのレビュー・感想・評価

パワー・ゲーム(2013年製作の映画)
2.5
ライバル関係にある2つのIT企業。産業スパイとして暗躍する若手社員が、両社の権力者の闘争に巻き込まれていく社会派スリラー。

2つの巨大企業のトップを演じたのはゲイリー・オールドマンとハリソン・フォード。
この二人の大物が、若手社員の出世欲を逆手に取り、飲み込んでいく様子は想像に難くない。
また、両者が対峙するシーンも張り詰めた空気感が伝わってくる。
特に、ハリソン・フォードは今は亡きスティーブ・ジョブズを意識したかのよう。丸刈りに近い短髪にジーンズ姿、そしてスマホの新作開発と、アップル社のカリスマ経営者との共通点が多かった。

主人公を演じたリアム・ヘムズワースが、産業スパイとして潜入する前半は緊張感もあり楽しめる。また、ジョニー・デップと泥沼裁判を演じたアンバー・ハードとのロマンスも、程よいアクセントとなっていて、緩急のついた内容だった。
ただ、後半に失速した感は否めない。テンポの悪さ、軸となる人物の不在などがその要因だろう。どこか乗り切れずにエンディングを迎えた。

本当はスカッとするであろう展開だっただけに、何とも残念。
さらに、これだけ豪華な顔ぶれが出演していただけに、もっと残念。
それでもミーハーな私は、豪華キャストを拝めたということで+0.5点。