まーしー

リバーズ・エッジのまーしーのレビュー・感想・評価

リバーズ・エッジ(2018年製作の映画)
3.0
ニ階堂ふみ×吉沢亮が贈る、高校生の生活を描いた群像劇。

思春期。精神的にも不安定な年ごろ。
登場する人物も、それぞれ何かしらの影がある。
が、私の高校生活とはかけ離れていたので、どこか共感しにくい。

望まぬ妊娠、ドラッグ、喫煙、引きこもり、同性愛、過食症など、描かれている内容もさまざま。
恋人関係にある人たちも、そこに青春らしさはない。どこか暗い影を落としている。
心が弱く精神的にも未熟な年齢の人たちを、「これでもか」とばかりに誇張・強調して描いている。
それを象徴するかのように、流れるBGMが不協和音。耳障りが悪い。

主演のハルナを演じた二階堂ふみ。
ダボっとしたパンツを履き、学校の授業もサボリがち。全体的に覇気が感じられない。
山田くんを演じた吉沢亮も然り。
表情は暗く、学校の裏庭で猫を相手にする日々。
主演2人がこのような調子のため、観ているこちらもどんよりとした気分になる。

R15に指定されるだけあって、激しい性描写も。
とても演技だとは思えないほどリアル。特に、避妊している、していないの違いが分かる描写が生々しい。

『世界の中心で、愛をさけぶ』の行定勲監督ながら、同作のような爽やかさは一切ない。
全体的にダークな雰囲気が漂い、賛否が分かれることだろう。
残念ながら、私は本作のメッセージを読み取ることができなかった……。