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白鯨との闘いのgのレビュー・感想・評価

白鯨との闘い(2015年製作の映画)
3.3
前半は鯨との闘いを描き、後半からは漂流してからの己との闘いを描いている。

鯨との闘いのシーンの映像は素晴らしかった。迫力のあるカメラワークだったし、鯨の恐ろしさ、そしてそこに命を賭ける男たちの格好良さがあった。

後半の漂流してからは、食糧もなく助けもこないまま、必死に生きようとする生命力を感じた。つくづく海って恐ろしいと思えるし、その海の上で成される人間関係も惨いものがあったり友情が描かれていたりと、漂流の恐ろしさが描かれていた。

でも個人的にはその2つの要素のどちらも盛り上がりに欠けるかな、と感じてしまった。白鯨との闘いがもっと続くと思いきや、後半は静かなシーンが多い。2つの要素を織り交ぜながら最後まで行けば結構楽しめたかもしれないけど、この映画は完全に「前半」と「後半」に分かれているように感じた。

そして皆さんがおっしゃってる通り、この映画の敗因は邦題のミス。「白鯨との闘い」と言うのならば、白鯨との闘いを描いた映画じゃなければ意味がない。この映画には色々な物との戦いが描かれている。
例えば、当時の時代背景とか、報われない労働、そして白鯨、漂流。それらのものと闘う映画だからこそ、「白鯨との闘い」という邦題はちょっと違うような気がする。

でも、映像の美しさ、生きることの難しさなどのメッセージ性を感じられたので満足!!
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