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ウォーリアーのsmithmouseのレビュー・感想・評価

ウォーリアー(2011年製作の映画)
4.0
「ベートーベンだ。」
サブミッション先生vs瞬殺ストライクの元海兵隊員。繰り広げられる熱狂と冷静、殴打と投げと関節技の嵐でモニターの前の自分も精神的にボコボコにされた。

筋書きありのご都合主義とはいえ、迫真演技のリアルバウトの連続で格闘技シロートな自分はアツくて死ねた。
実際の総合格闘技のルールだとはこうはいかないんだろうけど、フィクションが見せる超現実的な現実感と言うのか、作り物のバトルの中にもリアルな重みを感じる。

トム・ハーディーの「入場歌」も胸熱。

そして最後の戦い。
勝敗を超越してしまい、互いに抱く「思い」に対して決着をつける段の少年漫画的人間ドラマには泣けた。

如何しても拭い去れない不自然な感じも残るものの「家族愛」「暴力」のエッセンスが極限まで濃縮還元され、その香りが「第九 歓喜の歌」に乗って打ちのめしてくる映画。
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