ペンソー

ウォーリアーのペンソーのレビュー・感想・評価

ウォーリアー(2011年製作の映画)
4.3
格闘技と兄弟愛、そして家族愛を描いたG・オコナー監督作品。
T・ハーディ、J・エドガートン主演。
F・グリロ、N・ノルティ共演。

困難を乗り越える王道でシンプルな兄弟愛や家族愛の物語というのは無条件で面白いし感動できる。
兄弟それぞれの父親との確執、兄弟同士の確執、その他諸々の問題が格闘技を通して全て解消される展開は観ていてただただアツい。

兄弟は対照的であり、かつて格闘技に関してはセンスだけで強かった弟、いくら努力しても及ばなかった兄、さらに年月が経ち、確執を抱えたその兄弟が再会し戦うという、こんなのアツくないわけがない。

格闘技のシーンに関しては割とポンポンと進んでいく。
強者揃いのトーナメントにしてはブランクのある選手が軽々と勝ち進んでいくのは違和感があるかもしれないけど、重要な部分はそこではないということで気にならなかった。
全ては決勝の兄弟対決なので、そこまではわりかし簡単に進んでいく。
その過程で父親との確執だったり夫婦の仲だったりと、とにかく演出の全てがアツく、胸にくるものがある。素晴らしかった。

兄弟双方が観客にとってヒーロー、そしてヒールがいないのでどちらも応援したくなる。
どちらが勝ってもアツい戦いだったけど、さすがは有名監督なだけあって素晴らしくまとめてくれた、最高の格闘技映画でした。

どの登場人物も素晴らしいキャラをしており、T・ハーディとJ・エドガートンの兄弟はもちろん、父親のN・ノルティ、セコンドのF・グリロ、兄の妻のJ・モリソン、どの登場人物も悪役ではない、素晴らしい配役でした。

映画好きの友人に「この作品は劇場未公開作品だよ」と言われ、日本の配給会社のセンスを疑わざるを得ませんでした。
ペンソー

ペンソー