Narmy

エレクトリック・チルドレンのNarmyのレビュー・感想・評価

3.6
揺れるオープニングクレジットにだんだん大きくなる波の音が耳障りなくらいになった頃、父と向かいあわせに座る少女レイチェルの後ろ姿が映し出される。
古びたカセットレコーダーのボタンを押すと突然消える波音。
15歳の誕生日を迎えたレイチェルは、この静寂の中、でも和やかな雰囲気の中、父親に儀式として信仰を試される。

独特で閉鎖的、質素な生活ながら好奇心旺盛に育つレイチェル。
15歳の誕生日を迎えたその日、少し大人になったような気分だったのか、何にも目新しいことのない退屈な生活の反動からか初めてみるカセットレコーダ-にかなりの興味をしめす、、

その後、信仰に厚い父と優しい母、沢山の兄弟たちとともに何事もなく田舎の村で暮らしていたレイチェルは、自分が妊娠していることに気づく(゚o゚;
3ヶ月経った頃、両親に気づかれ素直なレイチェルはすぐ白状しそのことは大問題に。
レイチェルはお腹の子は聖なる子であると信じ、その子の父親を探すため家出を決行する。

色のない世界に突如出てくる青と赤が違う世界へといざなう。
宗教と性が絡むとどうしても生々しい感じになるんだけど、今作は主人公のレイチェルが本当に可愛くて、透明感溢れる天使のような姿と純粋さで周囲をまきこんでいく。

面白いのは故郷であるユタ州とラスベガスが、本当に同じ時代で同じ国なのかと思うほど別世界なところや、草原から来たような兄妹とロックバンドという真反対の者達の交流の描き方。

話は根底に宗教が絡んでいるんだろうけど、割と突飛だし、展開もはやく複雑(∵`)、綺麗事ばかりではないんだけど、純粋なレイチェルが純粋な行動をし純粋な受け止め方をしているのをみているうちになんだか応援したくなってきた( 笑 )

だけど、お母さん、すごい物語を子供に聞かせるな~(゚o゚;
Narmy

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