YellTao

南へ行けばのYellTaoのレビュー・感想・評価

南へ行けば(2009年製作の映画)
4.0
南へ向かう主人公サムとフォード(アメ車)。
それに乗せてもらうゲイのマチューと奔放なレアの兄妹。そこに加わるレアがナンパしたジェレミー。
サム以外の若者三人にしても、深入りした会話が皆無なので雰囲気で読み取るしかないし、想像の範囲でしかない。

初リフシッツ監督だけど、その体現力がめちゃタイプ。
何度もオーバーヒートする車。マチューやレアの揺れる心へ向けるサムの視線。絆と愛が深まり始めるビーチでの時間。
心を閉ざすサムが、自身さえ気付かない愛情深さが見え隠れする、その旅の終点に見たもの。
それは結局、家族の傷を背負ったままなのは自分だけ…
エンディングの Marie modianoのアンニュイな歌、海の囁き。泣きたいのに泣けないラストの不安定さが大好き。
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