荒野の狼

シャークネードの荒野の狼のレビュー・感想・評価

シャークネード(2013年製作の映画)
3.0
2013年の85分のアメリカのテレビ用に作られた映画。「シャークネード」には、この後、5本の続編が作られ、2018年の第6作で完結している。本作と第2作『シャークネード カテゴリー2』は、アメリカでの受けはよかったが、徐々に評価を下げている。
ディザスター映画(パニック映画)に分類されており、恐怖の原因はサメを含んだ竜巻ということになるが、竜巻は本作では恐怖の対照でなないといってよく、サメが運搬される手段としての意味がほとんどで、登場人物が殺害されるのは、サメによるケースがほとんどである。本作の物足りないところは、怖くないこと。海以外では、本来無力のサメが、空から降ってきても、洪水で浸水した部屋に入ってきても、サメがハッピーで食欲旺盛なわけがなく、人を襲うという行為にリアリティが感じられないため、視聴者に恐怖は生じない。
動物パニック映画に必須の現実味を感じさせる、むごたらしい殺され方というシーンもあまりない。美女が最初に犠牲になり、途中はセクシーなヒロインが活躍するというパターンは前半では踏襲されるが、後半にはヒロインに相当する人物が三名となり、主人公との愛憎もボケてしまって失敗している。
本作で評価したいのは、展開が早く、ムダな話が少なく、サメとの闘いで終始するところ。「異常気象で、サメの身体にも異常がおこり、ヒトを襲う習性や飛行能力が高まった」といった多少なりとも本作のサメにリアリティを持たせる設定があれば、恐怖度は高くなったであろう作品。
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