「どうせハリウッドの連中だ！」
「ハリウッドは身内で固まった腐った街だぞ！」

そんなにハリウッドで嫌な事があったのか監督…。
あとこんな軍人イヤすぎる。


昔、動画サイトで何となく(本当に何となく)”B級映画”と検索したら予告編が出てきた本作。
その予告編の余りに凄まじい映像に俺は(色んな意味で)驚き、打ちのめされたのだった。
そしてそれは、俺とB級～Z級映画との長ーい付き合いの始まりだった…。


大都市ロサンゼルスが大蜘蛛軍団に壊滅させられるという大スケールな話を、自主制作レベルの物凄い低予算で描いたモンスターパニック巨編。(？)

本作でB～Z級映画を知り、凄まじいまでの泥沼に嵌っていった…。
まぁ本作を観たのは、だいぶ後なんですけどね、あの時はメニュー画面で必死に決意を漲らせたものです。

いやぁ、


こ　　れ　　は　　ひ　　ど　　い　　！


本作はB級モンスター物にしては珍しく、ミニチュアによる特撮が多く用いられている。花火で爆破表現したり、建物が崩れたり。
こんなインディーズ規模の作品で特撮映画を撮ろうとした度胸は認めるが、正直昔の特撮以上にチャチい！！！
作り物感満載で、蜘蛛に至ってはおもちゃ！！！
セットも同様で、戦闘機やヘリのコックピットなんか子供の工作みたい！！！
ロケットランチャーもただの筒にしか見えない！！！

他にもニュース番組の映像(！？)や本物の災害映像(！！？)を流用してパニックシーンを演出したり、蜘蛛の動きををショボいCGで表現したりと、大作映画しか観てない人が観たら唖然とするようなショボい映像が全編に渡って大炸裂！！！！


話も色々と酷く、「ハリウッドだから」という理由で軍人が町ごと破壊しようとしたり、いきなり蜘蛛達が「下手な音楽と人間達を根絶やしにするぞ！」などと言い出したり(蜘蛛の言葉で)、唐突に登場人物が蜘蛛人間化するなど、無茶苦茶な展開のオンパレード。
登場人物も同様で、イカレた軍人を筆頭に、アホな生存者などバカしかいない！！！
ラストに至っては色々と投げっぱなし！しかもその後もお約束。(ここら辺の展開は「バタリアン」まんま。こっちの方が捻くれているが。)

内容的には色々展開されているのだが、そんな大騒ぎにも拘らず映画はあんまり面白くなかったりする。
一応真面目に褒めると、ショボいながら見せ場を作ろうとしたのは偉いし、グロシーンは中々の出来栄えだった。(あ、あと挿入歌やEDテーマがカッコよかったｗ)
しかしそれ以外は全部酷い！！！！もう予算云々の問題じゃないだろこれ！！！！

そんなショボい！酷い！面白くないという、正に「禁断のスパイダームービー！！」に相応しい凄まじい作品でした。


しかしここまで酷いと、逆に輝くものがある。
とりあえず、普通の人は見ちゃいけないが、Z級映画マニアの方々や、怖いもの見たさでどうしても観たいという方々は覚悟の上で観てください。
そうじゃないと死ねるぞ、マジで。




なお、続編もあります。(ええええ！！！！？？？？)


余談だが近所のレンタルショップで何時観ようか窺ってた時、真面目そうなお爺ちゃんが本作をマジマジと観た後借りていったのを未だに鮮明に覚えてます。

あのお爺ちゃんは一体、何を思って本作をレンタルしたのだろうか…。
そしてあのお爺ちゃんは、本作を観てどう思ったのだろうか…。

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映画好きの友人たちと『耐久映画観賞会』第２弾。
配給を見て「はい、終わったー」と口をそろえて言うあの瞬間が好き。このサブカル感はＢ級好きの特権ですよね。
ちなみに、配給は『トランスモーファー』で一世を風靡したあのアルバトロスだよ。ね、終わってるでしょ。あと、アルバトロスは日本語訳でアホウドリらしいよ。アホな映画ばっか作ってるからお似合いだね。では、以下レビューです。



クモはＣＧとミニチュア。
（しかもしゃべるよ！）
戦車とヘリはラジコン。
（980円くらいで売ってるやつだよ！）
ロケランはただの筒（筒だよ！）
でも、そんなことはどうでもいいと言えるほど、
ハリウッドへの敵意が強くて、そこが面白い。



軍の誤爆が原因でハリウッドが
滅茶苦茶になっているにも関わらず
（ほんとに８割くらい軍が壊してる。２割がクモ）
「どうせハリウッドの連中だ！何人死のうが構わん！（ほんとにこう言った）」
と言い切って大砲をブッぱなすクレイジーな上官。
あまりの畜生ぶりに友人たちと大笑いしてました。



2005年制作なのにも関わらず「サンダーバード（’60）」で見たような特撮と、本物の災害映像を交互にカットインさせる手法も面白い。「今ここにいるよ！」「この戦車の中の事だよ！」と丁寧に教えようとしてくれているが、いかんせん、肝心のジオラマと災害映像が全く似ていないから、別の映像を見ているようにしか思えない。
劇中の災害映像が（おそらく）盗撮なのもＢ級ポイント高いよね。



つまり本作は、ハリウッドに相手にされないクリエイター連中が作った（やつあたり劇）なわけです。しかし、Ｂ級あるあるの冗長な会話は意外と少なく、逆に笑いどころは多い作品なので、耐性のある方には普通におすすめ。酒のお供にぜひ。

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悔しいけど普通に笑っちまったシーン
・「下手な音楽と人間を皆殺しにしろ！」と唐突に叫ぶクモ（見た目はアリ）

・「どうせハリウッドだ！」と吐きすてる上官
（本当にそう思ってるからなのか、そこだけやたら迫真）

・アタッシュケースに入れた核爆弾を撃たれて
ＴＨＥ　ＥＮＤ
（普通戦闘機とかに搭載するんじゃないの？なんでわざわざ手持ちで現地まで持ってきたの？そんでその車はなに？レンタカーかなにか？普通、軍用車で向かうもんちゃうの？ほんでハンドガンごときに貫かれるアタッシュケースとは？そんな脆かったら車の振動で爆発しちゃうんじゃないの？）



2019年5月2日　13本目

ぶははははo(^o^)o
くだらなさすぎて逆に一見の価値あり！

後悔すると分かってて観ることも、時には必要。みたいなことをこないだ中居くんも言ってた(気がする)し

ワンス・アポンア・タイムイン・ハリウッドと違う意味で、ハリウッド愛を感じることが出来ました。

軍の秘密生物兵器のクモが逃げ出しちゃったよ大変だ～
繁殖して町に溢れちゃったよ大変だ～

事態の収拾に動く軍人(その辺のおっさんに軍服っぽい服を着せたった感じの人たち)と、
ライブスタジオに閉じ込められながらもクモ相手に奮闘する若者達(バナナマン日村似のイケメンがおる)の２つを軸に、お話は展開されます。

クモのお人形さんとミニカーとラジコンを駆使した特撮がちゃっちかわいいよ～

CGも…あれはあれできっと頑張ってる(多分)

手作り感満載のコックピットで、ママチャリのハンドルを流用したかのような操縦桿を握る、しかめっ面のメタボなおっさん(一応軍人という設定)
この前後に、どっかで適当に撮ってきたヘリの飛行映像(盗用かも？)を差し込むだけで、おっさんがヘリを飛ばしてるように見える。
編集の高等テクニックですね

また、装甲車の中で仲間割れする二人のおっさん(一応軍人)。
一人が相方を軽く小突くと、なんと、次のカットで相方は芝生の上をコロコロ転がっています！
小突いて外に追い出したことを表現しているようです。
これも高等な編集テクですよね！

「大佐、これでは多くの民間人が犠牲になってしまいます！」
「なーに、どうせここはハリウッドだ。クソな連中もついでに掃除してやる」

何この狂おしいほどのハリウッド愛…。