真っ黒こげ太郎

スウィング・オブ・ザ・デッドの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

3.4
例によってゾンビパニックで荒廃した世界。
元野球選手でバッテリーを組んでいたベンとミッキーのコンビはゾンビまみれの世界でサバイバルしながら旅しつつも、なんだかんだで終末世界に順応し、時には釣りをしたり気分転換にキャッチボールをしたりとサバイバル生活を満喫していた。
そんな中、たまたま手に入れたトランシーバーを使ってみたら生存者の男女の通話を拾う。
応答を求めるも「俺達に関わるな」と言われ通信を切られてしまう。
ミッキーはベンにあしらわれながらも何とか女性のもとに行こうとするが…。

ゾンビで後半した世界を舞台に、オッサン凸凹コンビの旅を描いたゾンビ・ロードムービー。

あらすじからてっきり、無線に出てた人の所に行くか行かないかですったもんだすんのかと思ったら、意外にもそう言う展開にはならない。
一応どうするか言い合いしつつも、2人は旅を続ける。この部分は実に綺麗で、ゾンビホラー物というのを忘れちゃうぐらい。
しかし中盤、話が二転三転した挙句、2人はえらい目に!どうすんの!?
その後尺が少なくなり、投げっぱなしで終わるかと思いきや、ちゃんと結末を描いていて一安心。

全体的に雰囲気が良く、BGMも相まって、前半はほのぼの。その一方で後半では閉鎖的で物々しい雰囲気になり、一気に重くなるなど、雰囲気のメリハリが良かった。

面白いというわけじゃないし、賛否が分かれるのもしょうがないかなとも思ったが、なかなか興味深い内容のためか最後まで飽きずに観れた。

まぁ低予算のインディーズ映画だし過度の期待は禁物だが、ゾンビ映画や珍しいモノ好きの人なら、まあ観てみてもいいんじゃないかな。