このレビューはネタバレを含みます
後編。
前編の無駄のないスタイリッシュなものとはまた別。
それで、いい。もはや。
誰一人自分だけで出来る芝居をしていない。
青春は青い春。春になる前の終わりと始まりの間。そこで生きている。いつからか大人になって忘れてしまったのはこれだと思う。
真実と欺瞞のちょうど境目で生きている。
そして、あのドライというか俺たちが頭で思い出せるようなものではなく、同志のともいうべき人間関係。。。
裁判が終わって友達になったんです。って。いいなあ。
おれはそういう関係あったのかなあ。
そんなに喋ったり関わってないけど、結びついてるような関係。
見終わったばかりで、冷静じゃないけどそれでもいいわ。
丸裸になる芝居は好きだけど、自傷でも傷をほじくられるのでもなく、言葉を使ってこんなに優しく丸裸になる芝居は美しい。
みんな罪を抱えている。おれも抱えている。
「心の声に蓋をすれば、自分が見たいものしか見えなくなるし、信じたいことしか信じられなくなる。それが1番怖い。」
このセリフがサラリとかろやかに、そしてグサリと刺さる。
自分が大事だと思っているけど、そんなの言うまでもないことなんだけど、その大事ってどういうことか、ということ。
自分と向き合うことは、幾つだとかいうこととは無縁だと思った。
若い人に学ぶことは、生きていて多々あるけど、
大人たちが目を背けずに、真実をまっすぐに見ていることに、「ああ、大人ってこういうことだよな」と思わずにはおれんかった。
最後U2かよ。笑った!