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サケボムのkunicoのレビュー・感想・評価

サケボム(2013年製作の映画)
3.5
深イイ〜〜〜!!!!!
爽やかな感動と驚き!

サケボムとは、ビールの入ったジョッキの上に割り箸を置き、そこに日本酒の入ったおちょこをチョコンと乗せるスタイル。
そしてサケボム!とコールしながら机を叩き、その振動を利用してビールの中におちょこごと日本酒を突っ込む!そしてそれを一気飲み!
アメリカで流行っている飲み方だそうで、ここ日本ではそんな風にお酒を飲む人見たことない!

このビールと日本酒のミックスは、作中でかなり力強く描かれるアジア系故に人種差別に苦しむアメリカ国籍であり日本人と韓国人のハーフ、セバスチャンの立場をとてもよく表現しています。
酒を血と捉えてセリフの中に織り交ぜるシーンなんかも観ていて印象的でした。

サケボムとは彼自身のことなんだ!!と。

監督はロスを拠点に活動する広島出身のサキノジュンヤ氏。
きっとスタッフやキャストの実体験も沢山入ってるんだろうな、なんて思います。
兎に角主演の熱量が半端じゃない。
説得力のある映画です。それに、彼らじゃないと作れないだろう特別な力も感じる。何と言ったら良いのか迷うけど、スペシャルな一本なんです。

少し前に「バンクーバーの朝日」のレビューを書きましたが、正に今作はその現代版といっても良いのでは。
YouTubeやFacebookが日常的に登場するのも、男子が止めどない下ネタを吐くのもかなりリアルというか、身近に感じることができました。

そんで何が好きかって、これ結構笑える映画なんですよ!
題材はちょっと重めの差別やコンプレックスなんだけど、このバランスが丁度良い!
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