コメディだと思ってみたら結構ずっしりきて落ち込んじゃった。ちょっとだけ息が苦しくて、胸騒ぎが止まない。笑
シンガーソングライターを夢みる、ごく普通の青年ジョン。(ドーナル・グリーソン)ひょんなことからあるバンドの仲間入りを果たすが、そのフロントマンは奇妙な被り物をしたまま過ごしているというフランク(マイケル・ファスベンダー)。彼には音楽的な才能があり、そして破天荒で不思議な性格から、バンドメンバーからも慕われ、制作活動を共にしていく内にジョンもどんどん惹かれていくものの、ある出来事をきっかけにおかしくなってしまい、 というお話なのですが、ほんとに救いがなくてね……
自分は音楽を聴いて楽しむだけの人間なので、制作側の葛藤をわかり得ることは難しいと思うけど、''音楽に殺される''という言葉が可視化された作品でした。
そして、バンドという在り方。''方向性の違い''を紐解いていけばきっとこう。音楽を通して満たしたいものが違かった故、この輪の中ではジョンが邪魔ものでしかなかったんだろうな……
どうしてドーナルはこう、不憫な役柄ばっかりなんだろう?笑 哀しくなる程に演じきってくれるから最高に困る。彼目的でみたので承認欲求に踊らされて、自他ともにめちゃくちゃになっていく姿は辛かったし、才能がなくともどうか、夢を抱えた彼の砕け散る背中はみたくなかったなあ、切ない。これが現実なんて言わないでくれ〜……
彼も歴代のキーボードたちと同じように消え去ってしまわないことを願う。
けど、みてよかったと思います。苦しいけどよかった。
あのTwitterのアカウントがほんとにあることを知ったときはめちゃくちゃ嬉しかった。それが救い(?)