ピッツア橋本

いま、輝くときにのピッツア橋本のレビュー・感想・評価

いま、輝くときに(2013年製作の映画)
4.3
“揺らめき、移ろい…それこそが青春”

「めっちゃ最高の彼女と付き合ってたんだけど、浮気がどうたら将来のこと考えろとかめんどくさい事言ってきたからとりま距離を置くことにしたんだ。
で、
なんとなく繋ぎで垢抜けない昔のクラスメイトにアプローチしたら割と簡単に引っかかって、
でもその子の家族の話とか聞いてたらマジに人生考えさせられたりして。
自分のこと振り返ってたら親父に会いたくなって母親に行き先聞いたけど全然教えてくれなくて、すげえ萎えるよ。せっかくマジメに人生考えたのにさ。ちぇっ!
ところで、元カノとヨリを戻すにはどうすりゃいいと思う?もうすでに彼氏いるっぽいんだけどさ。まあなんとかなるっしょ!」

って感じのクズい18歳が主人公の青春ドラマ。
でもこのクズさこそが青春のリアリティだったりするし、それなりに女の子や格好良さについて考えて生きてきた男子なら結構共感できる事が盛りだくさんな内容な気がする。

とりあえず、車は良いとして未成年で酒飲むシーン多過ぎで大丈夫かなと心配になった。まあ、これがリアルな気もするけれども。

後半、主人公がずっと音信不通だった父に会い、感情が揺さぶられるシーンにはすごく共感した。かつての自分の家庭境遇とシンクロした。

「こいつと同じ血が俺に流れてるのかよ、マジ○ァック!道理でダメでクズなわけだ俺の人生…あー、マジ全部めんどくせえや、どうにでもなれよ。あはは」
みたいな自己嫌悪。
懐かしい痛みだ苦笑

そういう事を他人事に思えるようになる事が大人になる階段だったのかなと、今振り返ると思う。

そんな痛みばっかりを俺に思い出させる中々辛い作品だった。
良い映画だとは思うけども苦笑


ラストカットのあの子のあの顔が忘れられない。怒ってたのか期待してたのか、呆れてたのか。

何を言おうとしてたんだろう?
ピッツア橋本

ピッツア橋本