小波norisuke

消えた画 クメール・ルージュの真実の小波norisukeのレビュー・感想・評価

4.0
素朴な土人形が語る「真実」。
素朴であるが故に、想像力が掻き立てられ、土人形の素朴な表情に込められた痛み、憤り、悲しみが、生々しく伝わってくる。

「新国家が望むのは、機械人間」
「考えることは許されない」
「生き抜くためには、決して考えたことを表に現してはならない」
「新国家にとって個人とは、(革命国家に従順な)『革命の戦士』たちか、または水田の肥やし」

表に掲げる主義主張は異なれど、私が暮らす国の暴君や取り巻きたちも、腹の中では同じような理想国家を望んでいるのではないかと思えてならない。

チラシのコピーでは、「『ハンナ・アーレント』『アクト・オブ・キリング』に続き、”悪の実像”を描く」とあるが、前2作とは異なり、被害者の目線から描かれているので、素直に理解しやすい
小波norisuke

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