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ヘラクレスのしゃにむのレビュー・感想・評価

ヘラクレス(2014年製作の映画)
3.5
「神はいない。いつだったか忘れたが、オレがリングに沈めたからな」(ロック語録より)

筋肉☆英雄☆伝説。伝説上のゴッド・オブ・マッスル、ヘラクレスに相応しい漢とは…それはロック様を置いて誰がいようか。シュワ氏の伝説的マッスル・ファンタジー映画「コナン・ザ・グレート」を彷彿させるマッスル・ソウルをロック様はその分厚い胸板に秘めていたのだ。皮膚が燃え尽きるほど熱く煮え滾る血潮、まるでダイヤのように光り輝く汗、恍惚感に身がとろけるようなたくましい筋肉、そう、彼こそヘラクレスなのだ…ロック様は筋肉(意志)で神話を創造した。ロック様の照り返す筋肉に人類への希望を見た。他人の偉業ばかりだけでなく、ちゃんと自分の物語を語ってみせろ!こみ上げる激情に落涙を禁じ得ませんでした…「神の子でなくても伝説は作れるんだ」…ロック様のメッセージ…しかと受け取りました(;ω;)

お恥ずかしながらロック様(ドウェイン・ジョンソン)の映画は初めての鑑賞。前々から彼の素晴らしいムキムキ具合は気になっていましたが…完全に悩殺されました。プロレスラーの芸術的な肉付きは野生的な筋肉(もちろん大好物)アクターとは一味違います(おっ◯いが凄いんじゃ〜巨乳なんじゃ〜)歓喜に打ち震えます。すっかりファンです。

さてさてタイトルにもあるように主人公の名前はヘラクレスです。神話には全然詳しくありませんが、ヘラクレスはゼウス(神)と人間の女の子供で半分神の人間らしいです。ところが本作の主人公ヘラクレスはあくまでも人間の子のようです(疑問しか無い設定ですけど笑) ヘラクレスと祭り上げることで敵に恐怖を植え付ける魂胆です。ヘラクレスは傭兵として闘い金銭を稼ぐのを生業にしていましたが、トラキア国国王にトラキアの平和を救うよう頼まれて人生が大きく変わります。

この物語の肝は「嘘のヒーローから真のヒーローになること」みたいです。敵を怯えさせる戦略流したヘラクレスのとんでもない噂(ヒュドラ退治やらバケ猪退治やら巨乳のアマゾネスの話やら)が独り立ちして、噂が真実を飲み込んでしまいました。神話が真実に。本当の国難に神話の人物が立ち上がる。だけどヘラクレスは所詮人間なのです。支えてくれる家族のような仲間と共に闘い勝ってきた。独りで無双していたわけではありません(まぁ無双してるんですけどね笑) 戦争では兵隊を率いて前線で指示して闘います。神通力などありません。彼は人間です(たぶん?)

ヘラクレスは勝手に巨大化した噂に負けじと神がかったいくさをします。的確な戦略で敵の軍勢を蹴散らします。多勢に寡兵という致命的条件でも敵軍を敗走させます。人々の期待に応えてちゃんと形にするヘラクレスは噂に劣らぬ活躍ぶりを見せました。

敵軍のケンタウロスは噂の出来損ないです。遠目に見ると確かに半身馬の人間の軍隊のように見えます、がよく見たらただの騎馬軍団です。こいつらは噂の出来損ないでした。反対にヘラクレスほ噂通りの英雄です。獅子奮迅。ロック様は期待に応えてくれます。

そして終盤ではロック様が本当に「神の子ヘラクレス」に変身します。頑丈に柱に張り付けられた鎖を引きちぎるシーンは人間の檻を破りより高次な存在となったような感動的な場面でした。人の子が神の子へ…人間の子ヘラクレスが神の子ヘラクレスへ…ロック様の筋肉が物語ります。他人の偉大な物語よりも自分自身の物語を作るのだと。今作で特に印象的だったシーンでした。

ロック様のアクションに見惚れます。

いくさになると若い頃に倒したライオンの毛皮(頭付き)を被るのがお決まり。戦闘装束。後のライオンキングですね、わかります。

ロック様愛用の棍棒(武器の方)が唸ります。一振りで5人が吹っ飛びます。4頭の馬の馬車をぐるぐる乗り回して敵を薙ぎ払う姿は鬼神です。馬が突っ込んできたら腹に手を当ててなんとひっくり返します。ついには10mはあろう超巨大な石像を倒して敵軍をアリンコのように潰します…す、凄すぎる( ゚Д゚)

ヒーロー(英雄)になる直球胸熱ストーリーに灼熱の筋肉とくれば思考は不要。考えるな、感じろ、です。頭からっぽにして観ればあなたも脳筋になれますよ(洗脳)
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