雨丘もびり

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密の雨丘もびりのレビュー・感想・評価

5.0
観客をウソツキの共犯に巻き込む映画。
こちらも秘密を持たされて、良心の呵責に苛まれる。
だから重いよ(+"+;)。そして心底面白いよ。

【England expects that every man will do his duty.】
正直、わからないトコロもありました。
アランたちが、解読したドイツ軍の暗号を中佐に伝える/伝えないの判断をしてしまってはダメじゃない?と思う。

ただの”計算結果報告機”じゃなく、算出結果を元に次の行動を確定するまでの機構を実装したかった.....人間を=恋人を蘇らせたかった。ってことなのかな。
アランもそう変化していったから。
だんだん言っちゃいけないことが増える中で、病気のこと言ってくれなかった彼への想いが強まっていって。

アランはずっと、淋しかったんだね。。。
みんなホンネ言わないし、遠回しな皮肉しか言わないイギリス人ばっかだし(^^;)、相手の真意を汲み取れずにのけ者扱いされ続けてたから。

「...本当に、そう思ってくれてる?」ってジョーンに訊くとこで、ぶわっと泣く。こんな淋しい人生ある?

私も、「なんではぐらかすの?」って悲しくなるのしょっちゅうだからサ。なんかツラかったなー。


でもほんと、疲れる!
冒頭で「集中できるか?(Are you pay attention?)」て訊いてきますけど、その忠告どおり集中して観ることを強要される映画だから。
ぐったりする価値は、充分ある映画だったけどね。
すっごく面白かったです。
幼少期のアランを演じたアレックス・ロウザーに目を引かれました。