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聖杯たちの騎士のマーチのレビュー・感想・評価

聖杯たちの騎士(2015年製作の映画)
2.6
【レビュー】

《卓越した映像美を堪能せよ!》

クールなタイトル、オシャレなポスター、豪華な出演者、著名な監督、アカデミー賞 受賞歴のあるエマニュエル・ルベツキが撮影を担当しているということで、完全に玄人向けのオシャレ映画と化していました。

クリスチャン・ベール演じる脚本家が女性たちと出会い別れる様子と、家族との物語が織り交ぜられながらナレーション頼りで展開されていくのですが、とにかくそれが物凄く面白くない。裏を紐解けば深い思惑が秘められているのかもしれませんが、それを態々自ら行動に起こしてまで知ろうとは思わないほど終始焦点の定まっていない内容だった。(タロットカードに照らし合わせて彼の人生における栄枯盛衰を表しているのは面白かったけど)

誰しも「自分は一体何をしているんだ…自分のやりたいことはこんな事じゃない!」と思う瞬間が1度はあるだろう。今作はそれを詰め合わせたような、「過去」を省みて「今」を俯瞰することで自分の人生を再構築する濃いテーマ性があるところが個人的には好きだし、さすがに美しい映像の連続には眼を見張るものがあり、惹きつけられる。エマニュエル・ルベツキ恐るべしといったところ。笑

その映像美と同時に繰り広げられるクリスチャン・ベールの憂いを帯びた恋模様は、ケイト・ブランシェットやナタリー・ポートマンを仲介するということもあって、とても画になる。その美男美女の恋愛描写は異次元すぎて映像美を主体としている作風と見事に調和しており、作品自体の雰囲気としてはかなり高尚で、物語にも厚みがありそうな感じだけはずっと漂っているので、そういうシャレオツな映画が好きな人はもしかしたらハマるかもしれません!

私の様に、オシャレ映画弱者(苦手)な皆さんは、黙ってエンタメ映画に2時間を注ぎましょう!!笑

*テレンス・マリックはマジシャンではありません。ハンドパワーは使えないので、注意しましょう。笑


【p.s.】
平昌オリンピックを最近ずっと観ているので更新頻度が落ちていますが、その内軌道修正していくつもりですので、よろしくお願いします。笑

⛸フィギュア、スピードスケート、スキージャンプ⛷などなど、とにかくどの競技も素晴らしいですね!!
毎日感動するし、元気もらってます♪ 笑


【映画情報】
上映時間:118分
監督・脚本:テレンス・マリック
撮影:エマニュエル・ルベツキ
ナレーター:ベン・キングズレー
出演:クリスチャン・ベイル
ケイト・ブランシェット
ナタリー・ポートマン 他
概要:成功を手にしたものの心に虚しさを
抱える脚本家が、6人の女性たちと
の出会いを通じ、自らの過去と向き
合う様を描く。
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