大学の同級生でA君という友達がいました。
音楽が好きでいつもベースをたずさえて大学
に来ていました。4年生になってからパッタリ
姿を現さなかったA君。半年後に現れた彼に
驚いてしまいました。ロングヘアからスキン
ヘッドになっていたのです。どうしたのか?
と聞くと、卒業後仏門に入るとのこと…。
A君の家庭はごく普通の一般家庭。親類縁者
にお寺のかたは誰もいないのです。ご両親は
強く反対したそうですがA君の意志は固く…。
理由を聞いても微笑んで『色々思うところが
あってね。』と言うだけでした。
この作品を観始めてから、A君のことを急に
思い出したのです。宗教は違えど神の道へ入る
にはそれ相当の理由があるはずです。
特に俗世間からこの道に入った場合、どんな
思いなのだろうと考えてしまいます。
私は神など信じていないし神は人間が創り出した
ものだと思っています。なので祈るだけの修道士
達に疑問を持ってしまいます。確かに本人の心の
平安は得られるかもしれませんが、世にどんな風
に影響、もしくは役にたっているのか?と。
私にはわからないことだらけです。
ですが作品としては秀逸です。観る瞑想、とでも
いったらいいのかな。映像が美しく観ているこちら
も心が洗われるようです。神様は信じませんが、
俗世間もかなり問題なので色々と考えさせられ
ました。